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神沢祐樹-74 [高校生会議2-16]

「千草、ほら祐樹くんに見せなさいよ。」
「う、うん。」
「あっ、歌をイメージして描いてくれたんだね、絵美、どう?」
「可愛らしいですね、素朴な感じが素敵です。」
「落書き程度ですから…。」
「う~ん、そこが良いんだ…、えっと…、伊藤さん、この絵は誰かの絵に似せて描いたの? それとも全くのオリジナル?」
「一応オリジナルです。」
「この絵をDVDとかで使わせて貰う事は可能かな?」
「えっ、下手なので…。」
「プロっぽく無い所が良いと思ったのだけど。」
「私も、歌の世界観に合っていて良いと思います。
祐樹さまなら、絵から詞の発想が広がるのでは有りませんか?」
「そうだね…、千恵はどう思う?」
「動画で無くても、この絵をズームインしたりズームアウトしたりしながら移動させるだけで良いと思うわ。
二人の映像とバランスを取って、うん、作品がイメージ出来るわね。」
「伊藤さん頼めるかな?」
「こんなので良ければ…。」
「じゃあ、千恵が全曲の音源を持ってるから、コピーするなりなんなりして聴いてくれるかな。
契約関係は、担当者と相談して貰う事になるけど。」
「えっ、契約ですか? 落書きですから…。」
「落書きでも著作権は発生するし、もっと描いて欲しいんだ。」
「千草、美術部で真面目に書いてるのも見て頂いたら。」
「はい…、見て頂けたら嬉しいですが…、えっと…、その…、お二人を描かせて頂けたら…。」
「ああ、モデルか、う~ん、ヌードは恥ずかしいが、服を着ていて良いのなら。」
「いえ、お写真を撮らせて頂ければ、それを見ながら…。」
「それなら時間も取られないか、絵美は?」
「ヌードですか、祐樹さま以外の方に見られるのはすごく抵抗が有ります。」
「いえいえ、服を着たまま写真を撮らせて頂くだけで…。」
「それでしたら何も問題有りません。」
「はは、祐樹くんにならって事か…、う~ん、私も…。」
「千恵、変な事を考えてるんじゃないよ。
伊藤さん、モデルの件は了解したから、曲のイメージ画をお願いして良いかな。」
「はい、では、お二人もっと寄り添って下さい。」
「えっ?」
「こうですか?」
「はい、白川さん、そこで天使の微笑みを、祐樹さんもスマイル下さい。」
「千草ったら、普段は大人しいのに…、絵美は何の躊躇もなくそこまでくっつくんだ…。」
「カシャ。」
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