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神沢祐樹-69 [高校生会議2-15]

「結構しっかり扱った割に、祐樹くんのプロフィールは簡単に済ませたね。」
「はい、小出しにして行くと聞いています。
柿川以外の人にとって謎多き存在から始める事で人の興味を引くという作戦だそうです。
何でもキー局が情けない状況なんだそうで、そのマイナス要素を払拭する材料にしたいと話してみえました。」
「局の事情も有る訳か…、では、アイドル業に力を入れるのか?」
「少なくとも、これから仲間になって下さる方々が動き易い様にはして行きたいです。
地域の更なる活性化を考えたらマスコミに良い形で注目される事はプラスになります。
ただ、自分は出過ぎないつもりです、学校が有りますし、柿川フレンズのメンバーに目立って頂かないと行けませんから。」
「それは許されないかも知れませんよ、テレビ局が欲しいのは祐樹さんの映像なのですからね、余程個性的な人がメンバーにいない限りは、リーダーが色々背負う事になるのではないかしら。」
「そうですか…、まだ感覚的に掴めていません、色々動き始めているという実感は有るのですが。」
「試行錯誤で良いのさ、初めから卒なくこなそうなんて思わなくて良いんだよ。」
「でも、少し試行をし過ぎているかも知れません…。」
「それぐらいで調度良いと思うよ、君の社員達はやる気満々だからね。
社長が高校生アイドルなら盛り上げたくなって当たり前さ。
最近は人と会うと必ず祐樹くんの話が出るんだよ、色々聞かれるのは人気の証だろう。」
「何を聞かれているか想像できるだけに微妙ですが…。」
「まあ、気にするな、細かい事を気にしてると大物には成れないそうだぞ。」
「はは、市役所でもそんな話を耳にしました。」
「あっ、市長とも会って来たのだったね。」
「はい、連休前に時間を作って頂きまして。」
「どうだった?」
「こちらとしては市民会館の稼働率を上げる事で市に協力させて貰うつもりです。
市長も協力し合って行きたいと話して下さいました。」
「地方都市の市民会館的施設は利用率が低いと聞いた事が有る、柿川もなのか?」
「ええ、趣味の発表会が有ったりしてまだましだそうです、それでもイベント会場として確保するのにさほど問題は無かった様ですから空きが有るのでしょうね。」
「ここからなら、東京までアーティストの公演を見に行く人もいるだろうが、柿川へ君達のイベント目当てで東京から人が来る様になると面白いな。」
「簡単な事では有りませんが、社員達もその方向で動いてくれています。」
「しばらくは落ち着かないだろうが、まあ何とかなるよ。
次のイベントは五月の末だったか?」
「ええ、本当はもっと準備に時間を掛けるべきなのでしょうが、凝った演出を考えなければ裏方に問題はないそうです。
セミプロとしてのデビューですからシンプルにスタートします。
各アーティストも、今までの活動を紹介する形にしますので特別な準備は要らないと思います。」
「君達は二人での持ち歌とか、少ないのだろ?」
「はい、一番の問題は自分達です。
高校生の男女デュエットに対してどの様な反応が有るのか全く分かりません。」
「確かに、男女ユニットのアイドルなんて聞いた事ないな…。」
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