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神沢祐樹-60 [高校生会議2-14]

「そうですよね、話題性の有る内に土台を固めないといけませんね。」
「はい、我々としても協力体制を整えて行きますが、今後はどの様に?」
「連休明けから、組織の再編を始めます。
二千人のスタッフは取り合えずという形で振り分けられているのですが、テレビ局関連の動きなど新たな展開が始まりますし、作業が進行していますので、会社としての形を更に整えて行く必要が有ります。
まずは所属アーティストとの契約を始めて行きますので、契約に関する部門の慣れない社員に対してレクチャーをお願いしたいです。」
「セミプロでしたね、何組ぐらいの予定ですか?」
「まずは六組です。
五月末の会社創立予定日頃から夏休みに向けてイベントを何本も打って行こうと考えています。
その第一弾として動き始めて頂く方々です。
その後も順次契約して行き、夏休みまでには最低二十組、あくまでもセミプロとしての活動に留めて頂く為、活動が限られる所を数で補って行きます。」
「そういう人の方が余裕が有って良い演奏が出来るのかも知れませんね。」
「はい、この方々はライブを開けば一回で百名以上の集客が見込める方々です。
二千席のホールでも何組かでプログラムを組み、演出を考えれば満席に出来ると考えています。」
「イベント運営は、慣れた方がみえる様ですね。」
「ええ、高校生会議のイベントで経験の有る方がスタッフには何人もいまして、所属先と交渉して、ダブルワークの正社員なって頂こうと考えています。
イベント当日の仕事を中心に、月間の労働時間を短くしてとなりますが。」
「今はボランティア社員ですか?」
「はい、ですが営利企業としてボランティア社員と言うのは不自然です、可能な方から順次雇用契約を結んで頂きます。
「人数が多いのですよね。」
「ええ、二千人全員との契約が完了するまでに時間は掛かると思います。
安定収入の目途が立たないと話しになりませんので。」
「収入の目途は?」
「今の所、お店のイベントなどで自分を売ってと考えていますが、自分の商品価値が今一つ分かりません。」
「柿川に限れば、全国に名の知れたトップアイドルと同等だと思います。
とにかく初めにディスカウントしてはだめです、限られた活動時間で最大限のギャラを頂きたいですから。」
「何か秘策が有りそうですね。」
「秘策と言う程の事では有りませんが、まず我が社の親会社スタートを皆さんにお披露目するパーティを開きます。
神沢社長が出て下さるので有れば、社長夫人社長令嬢を中心に最低でも百人は集めますが、女性経営者の方も何人かお呼び出来ると思います。
そのパーティーを成功させれば、後は楽になりますよ。
神沢社長のディナーショーを開けば満席とか。」
「そう簡単に行きますか?」
「ええ、チケットを有名アーティスト並みの額にすればですが。」
「お客さんをがっかりさせる事になりませんか?」
「はは、昨年の子どもの日のイベント風景を映像で見させて頂きましたが、更にパワーアップしているとお聞きしています。
チケットが二千円だったら見向きもされないかも知れませんが、神沢社長なら十万でも満足して貰えますよ。」
「富裕層の心理なのですね。」
「はい、高額なものを有難がる傾向が有りますが、それが額に見合ったものであれば、すぐファンになって人に勧めて下さいますよ。
パーティーには子どもの日のイベントを取材に来る局とは違う系列のキー局を呼びますから、そこからも広げられます。」
「あっ、そちらの人脈が強みなのですね。」
「ええ、リッチな生活を送られている方々は、バラエティー番組受けしますから、豪華なパーティーを開くと伝えれば、取り敢えず取材に来ますよ。」
「なるほど、中途半端なパーティーでは人も集まらないし、テレビ局が見向きもしない訳ですね。
富裕層相手なら利益率も高めに設定出来る、そこで稼いで障害者福祉関連へ投資する流れにしたいですね。」
「では、準備に入って宜しいですか?」
「お願いします。」
「では、進めさせて頂きます、後、契約関係全般に慣れた者と柿川でのチーフマネージャーとして岡崎を昇格させてこちらに住んで貰おうと思います。」
「有難う御座います、住まいについては知り合いの不動産屋を紹介させて下さい。
オフィスはここの二階、金銭面などの相談は連休明けでお願いします。」
「分かりました。」
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