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神沢祐樹-22 [高校生会議2-11]

「絵美、そろそろ音楽室へ行くか?」
「はい。」
「ねえ、今日は進学の話も少し出てたけど大学とか考えてる?」
「ええ、岩崎学園大学柿川校で経営を専攻したいと考えています。」
「そうか、学部までイメージしてるんだね。」
「祐樹さまはどうなのですか?」
「学部まではまだ考えていないけど、スーパー特別推薦を狙ってるよ。
真面目にやって、定期テストで上位なら推薦して下さる方が少なからずいるんだ。」
「その推薦を頂くのは私にとって少しハードルが高い様ですが、出来れば私もと考えています。
父は、高校生のうちから大人の方とコミュニケーションを取る事は大切だと話しています。
祐樹さまはそれがすでに出来ておられるから視野が広いのだとも。」
「はは、まあ小さい頃から大勢のおじさんおばさんに可愛がって貰って来たからね。
絵美も可愛がられただろ?」
「否定はしませんが、中には父の顔色を伺う事が目的の人もいましたので、祐樹さまの様に大人の方とフレンドリーな関係を作ろうとは思いませんでした。」
「俺は何のしがらみも無く…、まあ単純な男って事なのかな。」
「物は言いようですね、父は素直な方だと評価していましたよ。」
「はは、でも、絵美だって合唱を通して付き合いの幅を広げて行けば、素直な気持ちで大人達と接する事が出来ると思うよ、素敵な人ばかりだからね。」
「でも、知らない人達ですから…。」
「俺が紹介していくよ、今度の高校生会議新入生向けイベントにも知り合いが来てくれるし。あっ、昼食はイタリアンで良いかい?」
「はい、私、好き嫌いは無いのです、若干克服せねばならない料理は有りますが、大人になれば大丈夫だと言われています。」
「はは、なるほど、まあイタリア人シェフの料理が美味しいから食べ過ぎない様にね。」
「ふふ、声楽の先生はもっと体積を増やせと仰るのですが、モデル関係からは現状維持との厳命を受けているのですよ。」
「大変なんだ。」
「祐樹さまは私の体型、どう思われます?」
「調度良いと思うよ、痩せすぎても太り過ぎてもいないからね。」
「でも男の方はバストが大きい女性を好まれるのでは有りませんか?」
「誰に聞いたか知らないが、君の魅力はそんな事では計れないよ。
それと、そういう話題は俺以外の男とはしないでくれな。」
「慎みが足りませんでしたか?」
「まあそうなんだけど、俺とは問題ないから。」
「良く分かりません。
あっ、佐伯さん、祐樹さまがですね、バストの話を…。」
「こらこら、人に話すんじゃない!」
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