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板垣千景-03 [高校生会議2-05]

ミーティングが終わった後、誠にいちゃんは約束通りファミレスで奢ってくれた。

「誠にいちゃん、私…、話し過ぎたかな…。」
「いや、問題ないよ、政治関係が千景ちゃんの得意分野だったのは意外だったけど。」
「六年生で憲法について学習した時に、自衛隊って軍隊じゃないの? って思ってから何となくね。」
「ご両親の影響も有るのか? みどりの風に力を注いで下さってる様だが。」
「それはね…、大きな声では言えないのだけど、私に影響されてみどりの風の活動をしていると話しているの。
自由研究で分からないと親に訊いたりするでしょ、それを一緒に調べたり考えているうちにね。」
「と、いう事はみどりの風の方向性には千景ちゃんも賛成しているという事かな。」
「みどりの風が国政を目指す話は知ったばかりで…、でも岩崎雄太社長の方針に沿っての事だから多分大丈夫だと思うわ。
岩崎社長は今までにない社会体制を思い描いて見えるでしょ。」
「ああ、まずは企業の役割から…、でも千景ちゃんがそんなに学習していたなんて驚いたよ。」
「ふふ、何時までも子どもでは有りませんよ~。」
「うん、見直した、これからも政治研究会に参加してくれるか?」
「そうね、先生役を頼まれてしまったし。」
「俺は九月の中頃には大学へ戻るけど、その後も頼むよ、メールでここの状況を教えてくれると嬉しいのだけど。」
「良いわよ。」
「そ、それと…、千景ちゃんは彼氏とかいるの?」
「いたら、こんな所で誠にいちゃんと会っていないわよ。」
「はは…、ど、どうかな、俺と付き合うってのは?」
「えっ?」
「小さい頃は可愛いだけだったけど…、ほんとはもっと待ってから告白するべきなのかもしれないけど、のんびりしていて誰かに先を越されるのは嫌だし…。」
「ふふ、良いわよ…。」
「有難う、ずっと好きだったんだ。」
「へ~、何時から?」
「う~ん、ちっちゃい頃から妹の様に可愛がってたつもりなんだけどな。」
「確かに…、でも、これから…、妹扱いは嫌かも。」
「分かった、俺の事は誠と呼んでくれ。」

突然の話だったけど、私が誠にいちゃんに憧れていたのも事実で嬉しかった。
う~ん、二人が並んでたら、ちゃんとカップルと見て貰えるだろうか、兄妹ではなく…。
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