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訪問-09 [高校生会議-14]

ハリウッドの大物スターとテレビ電話で会談したのは三つ目の訪問国での空き時間。
彼女に関する資料を確認し、代表作のDVDを見てからだ。

「プリンセス、お話し出来て光栄です。」
「いえ、世界的大女優である、あなたとお話しさせて頂けるなんて夢の様ですわ。」
「はは、とってもチャーミング、世界中の人を虜にして当たり前ね。
側近の方に提案させて頂い事はどう?」
「はい、有難う御座います、遥香姫親衛隊の特別部隊を編成して活動して頂けると、まず、そこまで調べて下さった事が嬉しいです。」
「うちの大統領の事は知ってるでしょ、だからせめて心は遥香さまの国の住人で有りたいのよ。」
「申し出て下さった寄付はアメリカでの貧困対策へ、人口も多く面積の広い国ですので目立つレベルに至らないかも知れませんが、三カ所の拠点を中心に進めている活動の資金にさせて頂きます。
何処に幾ら使っているか確認出来るシステムを構築していますので、見守って下さい。」
「直に会ってお話しするのはどう?」
「私もお会いしたいです、スケジュール調整させて頂きますが…、プライベートで会うだけでなく、公の場でもお願い出来ますか?」
「勿論よ、あなたと同様、私も自分の使い方は分かっているわ。
沢山稼いで、多くの人に幸せを分けてあげたいのでしょ。」
「はい。」
「はは、あなたの武器は最高の微笑みなのね、私の友人達を紹介してもいいかしら?」
「ええ、お願いします。」
「選挙の前ってどう?」
「あら、日本の選挙の事をご存知でしたか。」
「勿論よ、チャーミングなプリンセスのDVDを見てから、私のスタッフ達にも手伝って貰って調べたの、知れば知る程岩崎王国のキングやプリンセス遥香の事が好きになって、私に手伝える事はないかって考えていたのよ。」
「有難う御座います。」
「細かい日程は…、スタッフ同士連絡を取り合ってるから任せれば良いのね。」
「はい、大丈夫です。」

その後は、趣味の話など雑談をして終わった。

「流石ね、話が上手で楽しかったわ。」
「いえ、彼女の方が遥香さまとお話しするのが楽しくて仕方ないと興奮気味でした、雑談では遥香さまが終始聞き役、遥香さまに聞いて欲しい事が沢山有ったみたいでしたね。
向こうのマネージャーが終わらせて下さらなかったら、私が対談の終了をお願いする事に…、緊張しました。」
「選挙の事もご存じだったのは意外だったわね、来日の日程が決まったら、それに合わせて庭の工事を一時中断、少なくとも一日は城に泊まって頂く方向でお願いね。」
「分かりました。
友人を紹介と話しておられましたが…、来日はお一人なのでしょうか?」
「その辺りは向こうのスタッフに聞くしかないわね。
後は彼女が出ている作品のDVDを揃えて、スタッフのみんなに見て貰いましょう。
城のシアタールーム用と貸し出し用をお願いね。」
「はい、テレビ局への情報はどうしますか?」
「そうね…、城でお迎えする初めてのお客様という程度でどうかしら。
投票日まではテレビ局と距離をとっておきたいです。
でも、彼女には岩山党首を紹介させて頂いて、党のサイトでその模様を閲覧出来る様にしましょう。
岩山さんと彼女が並ぶ姿を見てみたいわ。」
「絵に成りそうですね、担当スタッフ達とも相談してみます、みどりの風を応援する為に日本へという事で問題ないですね。」
「ええ、テレビで放送されなくても効果はあるわ、選挙運動システムを使えばね。」
「分かりました党本部とも調整しておきます。」

桜はすぐさま、先方のスタッフ、みどりの風党本部、急遽編成した担当スタッフ、城担当のスタッフと相談したり指示を出したりした。
彼女はそれと並行して自分の補佐を作り、その彼を担当チーフとして動ける様に調整した上で、タイミングを見計らい引き継ぐつもりだ。
その後は遥香システムを通して見守るが過度な干渉しない。
彼女がこの様な流れを確立した結果、暫定担当、桜、としてスタートした多くのプロジェクトのトップは彼女が受け持っている。
それでも次の暫定担当を、時には複数同時に平気で引き受けてくれるだろう。
それだけのスタッフ組織を作り上げているからだ。
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