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チーム遥香-13 [高校生会議-10]

暫定的に桜担当としている政党の問題は簡単ではない。

「お父さま、心配しているのは経済活動と政治活動を並行して進めて行くと、法的な部分で動きにくくならないかという事ですが如何ですか?」
「まあ面倒では有る、ただ不正防止の為に複雑化してしまった法律体系だって見直して良いと思う、それには政権を取らないとな、今は法学部の連中に頑張って貰ってるよ。」
「社長、政治家の中には無知だったり…、何かの間違いで当選してしまった様な人がいると思います、みどりの風が国政へ挑戦する時は大丈夫でしょうか?」
「うん、まずは遥香システムで組織を構築して行く、この過程で候補者の能力を再確認出来ると思う、リーダーシップとかね。
後は人物調査を経て周りを優秀なスタッフで固めていく。
議員になって威張る様な人物は排除出来ると思うよ。」
「組織的にはどうなりますか?」
「基本的には議員候補を会社の部長に置き換え組織を作って行こうと考えている、課長クラスは単なる部下ではなく、候補者の資質に問題を感じたらストップをかけるだけの権限を与えて人間的に問題のある人が議員にならない形を模索して行く、勿論、知名度だけの、ど素人を立候補させる気はない。」
「選挙では不利になる可能性が有りますね。」
「そうなんだ、地方選では何とかなっても、さすがに国政選挙となるとね。
みどりの風が押さえている地方は大丈夫だと思うが。」
「バーチャルな王国議会という形で立候補予定者を表に出して行ってはどうでしょうか。
ドラマ仕立てにして、お話の中で政策を訴えて行くとか、法的な制約はまだ調べていませんが。」
「そうだな、完全に架空のドラマとして…、役者が素人だから視聴率は期待出来ないかな。」
「そこは、社長の人脈で有名俳優とかにも出て頂いて、ゲストには遥香さまとか。」
「確かに正攻法だけでは政治に興味の無い人を動かせない…、選挙の話が出てない内なら問題もないかな…、桜も政治家の秘書役とかで出るか?」
「うっ、男優次第、セリフなしでお願いします。」
「分かった、遥香は…。」
「政党のシンボル的な存在になれば良いのですか?」
「遥香だけでなく他も考えている、でも党首の上に遥香の存在が有ったら面白くないか?」
「お爺さま方が利権まみれで動かしている政治の場、それを遥香さまの下に平等というメルヘンの世界に変えたら…、それだけで日本の政治が変わるかもしれません。」
「だろ、姫は私人だから変な制約を受ける事なく、言いたい事言っても良い訳だ。」
「社長、すでに遥香さまの発言はニュースに取り上げられる事も有ります、党の象徴として、総理大臣以上の影響力を及ぼす存在になって頂く事も可能ではないでしょうか。」
「桜もそう思うだろ、だからな…。」
「お父さまも桜も、適当な話で盛り上がらないで下さい。」
「遥香は嫌なのか?」
「いえ…、簡単な事では有りません、もちろん、それが皆さんの為になるのでしたら…。」
「社長、党首の上となると役職的にどうなります?」
「それは姫で良いのじゃないか?」
「政党と姫ではバランスが悪いです。」
「では、対案は? 対案をまともに示せないような野党レベルではだめだぞ。」
「今まで存在しなかった役職ですから安易に案は出せません、ですが姫ではひねりが無さ過ぎます。」
「女神とか天使か?」
「確かに遥香さまは、そう言った表現をされる事も有ります、ですがしっくり来ません。
ここは国の民にも案を出して頂いてはどうでしょう?」
「はは、無難に逃げたな、よかろう、私の配下とお主の配下、どちらから良い案が出るか勝負と行こうじゃないか。」
「ふふ、小娘だからと甘く見ておいでですね、受けて立ちましょうぞ。」
「はぁ~、二人で勝手に盛り上がってるけど、桜の役どころは何なの?」
「命がけで国王に意見する若き家臣です。」
「う~ん、ここは小娘の分際でと一刀両断に切り捨てるところかな…。」
「掃除が大変ですから切り捨てるのはよして下さいね、分かりました、明日の会議で見極める事にします。」
「なあ明香、うちの姫はご機嫌斜めの様なのだが…。」
「雄太さん、遥香姫は真面目なお話をなさっているのですよ、桜さんが若くてお綺麗だから舞い上がってませんか?」
「い、いや、そういう訳では…。」
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