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大学-08 [高校生会議-08]

大学のシステム構築が順調なので、私なりに大学生活をエンジョイしている。
体育館でバドミントンをしたり、英会話のレッスンに潜り込んだり。
休みの日は親衛隊を引き連れて遊びに行く事も、連れ歩く親衛隊は全員システムへの理解度が高い人達、つまり能力の高い人達で、会話のテンポが良い、英語だけで過ごす時も有る。
カラオケではせがまれてワンマンショーに成ったりするが楽しい時間だ。

「遥香さま、発売されたCD買わせて頂きました、とても良かったです。」
「有難う。」
「利益はすべて寄付されるのですか?」
「ええ、施設の子ども達に喜んで貰えると嬉しいです。」
「我々は何時も遥香さまに奢って頂いてますが、岩崎王国の企業は役員報酬が安いと聞いてます、少し気になるのですが。」
「そうですね、簡単に言えば社長でも会社からの報酬が年間五千万を越える人はいません、それ以上稼ぎたい人は、他社へ転職か自分で起業されます。」
「会社にとって有能な人が離れて行く事は、マイナスにならないのですか?」
「お父さまを慕う優秀な人材は沢山います、その人達にとっては昇進の機会となります。
役員に成った人達は次世代の育成を常に考える様、お父さまから指示を受けていて、それを実行して下さっています。
取締役経験者が自分の役職を後継に任せ、新たに子会社を設立といった形で王国の拡大を計ったり、自ら降格し若手を下から支えたり、後進の指導に当たる人も有ります。
高額な報酬を求める人でなく、王国の為にと考える人達が王国を支えています。」
「自ら降格の話は本当だったのですね。」
「はい、昇進する人はお父さまの理念に賛同して下さる方が中心です、岩崎王国は他に例を見ない企業体です。
学長には岩崎王国について研究する講座を開く様、提案させて頂きました。」
「確かに必要ですね、遥香さまからお話を伺って、改めて王国のシステムを知りたくなりました。」
「やはり遥香さまの収入が気になってしまうのですが…。」
「社長としての給料、特別職、姫としての手当が有ります、来年の年収は五千万近くになると思います。」
「王国の最高額ですか?」
「はい、会社からの報酬としては、お父さまより高額になると思います。」
「やはり貯蓄ですか?」
「いえ、会社の株を買う資金に充てます、足りなければテレビ出演で稼ぎます。」
「あっ、この前も取材が来てましたね、桜がずっと話してましたが。」
「カメラの前ではあまり話さない方針なのです、桜は静香と情報交換してポイントがずれない様に気を付けていてくれます。」
「遥香さまが指示を出す姿も素敵なのにな。」
「いずれは違った映像も表に出して行きます、今は小出しにして人の気を引くという作戦です。」
「この前は俺も映ってしまいましたが、最近は奢って下さるメンバーが固定して来ましたね。」
「ええ、身の回りには能力の高い方にいて頂きたいですから。」
「若干申し訳なく思うのですが。」
「ではエリート候補生という称号を授けましょう、将来王国内で役員に成る事を目指して下さい。
それと、桜と忍は遥香コーポレーション社長補佐への昇進が決定しました、文句は言わせません。
さあ、昇進祝いに、そうですね居酒屋という所へ行ってみたいのですが如何ですか?」
「えっ、社長補佐って。」
「組織を見直して部長の一部と社長補佐は副社長になって貰いました。
今後、社長補佐は副社長の一個下、部長クラスと考えて下さい、静香と三人です、職務内容に大きな変化は有りませんが三人で相談して動いて下さい、副社長達の承認も得て有りますからね。」
「すごい出世だな。」
「うらやましいがエリート候補生という肩書だけでも嬉しいぞ。」
「では私の知ってる店へ行きましょう、連絡を入れておきます、あなた達、間違っても飲み過ぎて遥香さまに失礼な事をしないでね。」
「おう、当たり前だ。」
「遥香さま、社長補佐の話はホントにホントなのですか?」
「忍は嫌なの?」
「ま、まさかです、大学三年にして憧れていた遥香コーポレーションの社長補佐になれるとは思ってもいませんでした。」
「当然副社長候補という事は理解出来ていますね?」
「は、はい。」
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