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プロローグ-09 [高校生会議-01]

クラスの友達には茜が説明してくれた。
これはホントに助かった、自分で姫様になるのなんて話したら、誤解されていじめの対象になってもおかしくない。

「遥香さま、私も近い内に岩崎高校生会議の進路関係へ参加しようと思っていました、御一緒させて下さい。」
「私も親から、進路を考える良いきっかけになるからと参加を勧められています。」
「それでは一緒に行きましょうか。」
「私は参加出来ないのね、親が岩崎関連じゃないから。」
「洋子さんは真面目だから、参加出来る様に致しましょうか?」
「遥香さま、本当ですか?」
「はい、ただ、正式メンバーになるには幾つかの手続きが必要です。
私達が岩崎王国と呼んでる企業グループの中心人物、岩崎雄太社長のお考えで、岩崎王国の国民は全員が助け合って生活しています、もし誰かが不幸な目に会ったら皆で支え応援して行く、それは家族も含めての事なのです。
社員とその家族以外でも、児童養護施設の親がいなかったり事情が有って一緒に暮らせない子達やその出身者は、積極的に岩崎王国の一員として国民全員で守って行こうと考えています、後は社会的弱者だった人が、正式に社員になる前のトレーニングを受けています。
今、王国は拡大中で国民も増えています、とはいえ計画的に進めて行かないと破綻しかねません。
でも、洋子さんが真面目に自分の進路を考え社会の事に目を向けて下さるのなら、体験参加は私が許可させて頂きます。
その上で将来、岩崎関連で働きたいと考えて下さって、会社側が洋子さんを社員として迎えたいと考えたら、家族を含めた審査を受けて頂きます。
これは一度岩崎王国の一員となったら御家族も含めて守って行く事になるからです。
審査のポイントは真面目さ、特に岩崎王国の一員で有る事を悪用しようとする人を排除する事を目的としています。
でも正式メンバーにならなくても、岩崎高校生会議のプログラムは…、全部は無理かもしれませんが積極的に参加して下さったら嬉しいです。」
「私はここで暮らして行きたいです、その為にはと考えた時、岩崎関連しか就職先として考えられませんでした。」
「では、今度の高一対象進路関係説明会の時、担当者に紹介させて頂きます。
後で参考になるサイトとかメールで送りますから、うちの方にも見て頂いて下さい。」
「有難う御座います。」
「遥香さま、何時の間にそこまでの用意を?」
「みなさんにお話したら、きっと洋子さんも参加したいと言って下さると思いました。」
「今まで参加資格の無かった人でも遥香さまの承認が有れば体験参加出来るという事ですか?」
「ええ、私の署名入りの会員証の様な物を作ると担当者が話していました。」
「これから希望者多そうですが大丈夫でしょうか?」
「王国の者はこの地で働きたいという若者を全員受け入れる事を目指して来ました、この地方都市の発展も私達の願いですから。
その目途が、お姫様企画のスタートに合わせタイミングを早めたそうです。
洋子さんや私の身近な人以外は、推薦された人を私が形式的に承認するという形ですから安心して下さい。」
「はい、それにしても…、私達と同じ制服着てらっしゃるのに…、遥香さまの周りだけ別世界、今までも見とれてたけど、今日は一段と美しくて、本当に遥香さまは人間なのですか?」
「ふふ、たぶんね。」
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