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149-事務所 [岩崎雄太-15]

ドラマでありながらも神楽坂結衣の普段の姿が垣間見られるという事でドラマの視聴率は伸びている。
そんなタイミングで結衣は今までの所属事務所を離れた。

「結衣さんが事務所から離れるというだけで取材が沢山来るのね。」
「さすが我らが大女優、でも事務所側にしてみれば大損失なんでしょ。」
「とは言っても、この所岩崎ファミリー絡みの仕事しかしてなかったから、契約更新の意味はないのよね、何もしなくても事務所にはお金が入っていただろうけど、更に別の仕事を入れようなんて欲張りな事考えてたそうよ。」
「これからは正平兄さんと同じ事務所になるのでしょ、事務所も安泰って事かしら。」
「芸能界で事務所を変わるのって難しいと聞いたけど、今の状態ならノープロブレムよね。」
「そう言えば、譲治兄さまとの所得格差が大きいと報じてる番組が有ったわ。」
「ふふ、二人とも全く気にして無さそうよね。」
「でも、結婚となったらそうも行かないでしょ。」
「譲治兄さまがされてる仕事は給料が今の五倍でもおかしくないレベルだって聡志兄さんが話してたけど。」
「金銭欲の塊みたいな人には理解出来ない世界でしょうか。」
「お金使わないのよね、Family IWASAKIの商品を着なくちゃいけないというより、これだって後輩が私に合わせて作ってくれた服で気に入ってるし、生活関連は運営サイドが面倒見てくれる。
高校生の頃は将来に対して不安しかなかったけど、仲間がいて彼氏が出来て…、職業訓練で島根を選んで本当に良かったわ、こんな仕事をするとは思ってなかったけど。」
「もう直ぐ希望調査だけど、どうするの?」
「私達はこのまま続ける、正平兄さんをメインのチームと結衣さんメインのチームに別れての展開も予定されてるでしょ、彼も後輩の面倒をみたいって話してるの。」
「私も、もうしばらくは旅暮らしでも良いかなって、でも将来的にはどこかのお店で働きたいとの希望は伝えるつもりよ、今はその為のトレーニングという事も自覚してるからね。」
「譲治兄さま達の婚約発表も近いみたいでしょ、ご結婚まで見届けたいなぁ~、結婚式に出たいですって希望出そうかな。」
「はぁ~、そういう希望調査じゃないでしょうが…。」
「婚約発表となったら、またマスコミの取材が殺到しそうよね。」
「適度に話題を提供して、岩崎ファミリーに注目を集める、この前は自分達のデート風景を撮影してたもんな。」
「目的がはっきりしてるから、やれる事は何でもやるって、自分の商品価値は今がピークだからって、譲治兄さまは話してたね。」
「カメラが回っていても楽しそうだからな、う~ん、何処までが演技なのか結局分からないというモヤモヤが残るのよね~。」
「それが視聴率に繋がってのかしら。」
「この前のバラエティーコーナーでの喧嘩のシーンはすごかったよね。」
「本番前という設定で、二人仲良くいちゃついてるシーンから始まったのが、番組スタートの合図でいきなり喧嘩状態になってたあれでしょ、一瞬で場の雰囲気が変わって、しばらくしたら喧嘩の理由の説明になって、馬鹿馬鹿しさで笑いを取りつつ商品の紹介、最後は二人の笑顔で幕。」
「驚かされたわよね、二人が喧嘩してる所なんて見た事無かったし。」
「演技なのよね…、大女優の、でも譲治兄さまも違和感なくて、それも結衣さんの実力なのかもだけど。」
「何にしてもお二人のお陰で、岩崎ファミリーは売り上げを伸ばし、結果、福祉村を充実させ、弟や妹達の為になっている事は間違いないのよね。」
「お父さまが過疎地の再開発に取り組んで行く過程で、住人には援助を必要としてる人をと考えて下さって、私達は娘として頂いて…、頑張んなきゃね。」
「うん。」
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