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転校-10 [飯山美里-02]

「美里、どうだ少しは学校に慣れたか。」
「うん、みんな優しい…、というより頼ってくれるのが嬉しいかな。」
「頼られてるのか?」
「うん、クラスの子に算数を教えてあげたり、下級生と遊んだりね、ちょっと問題の有る子もいるけど、今作戦を考え中で、もっと楽しい学校にするわよ。」
「それは楽しみだな。」
「この前、遊びに来てくれた斎藤さん、移住を前向きに考えてるってメール頂いたけど、父さんの方には何か連絡有った?」
「ああ、ここでの仕事について相談を始めてるよ、木工と通販関連をお願い出来たらと考えてる。」
「そっか、真由ちゃんはね、ちょっと不安だけど私達と同じクラスになるのなら安心かもって、弟の栄治くんも多分大丈夫って、姉なりに弟の性格を考えての結論だそうよ。」
「そうか、なら斎藤さんとの話が進め易いな、奥さんもパートで働いて下さるかもしれないから、うん、美里が子ども同士連絡を取り合ってくれるのは助かるよ。」
「ふふ、来週は六年生も来るんだよね。」
「ああ、また頼めるか?」
「もちろんよ、赤木さんとも相談するから予定が決まったら教えてね、移住希望の人でなくても、ここの事を色々知って頂けたらプラスになるからって、赤木さん。」
「ああ、俺から話そうかと思ってたけど。」
「大丈夫、父さんは大人の相手をしてて、子どもの相手は私達がするからね。」
「分かった任せるよ。
なあ、美里、ちょっと心配もしたけど、転校して良かったのかな。」
「うん、大きな声じゃ言えないけど、ここでは私、優等生なの、ガリ勉してないのにね。
麻紀ちゃん達とも仲良くやってるし、ふふ、後はブログ見てね、明日の担当は私だから。」
「そうか楽しみだな、美里が書いてくれると沢山の人が係わってるという雰囲気が出る、文章もみなさん褒めて下さるから父さんも鼻が高いよ。
そうそう、横山社長が日頃のお礼何が良いかなって。」
「えっ、父さん、良いの?」
「ああ、ずいぶん活躍してくれてるから良いだろう。」
「う~ん、でも変な物はお願いしたくない…、六年生の参考書とか問題集でどうかな?」
「はは、真面目な娘を持って父さん嬉しいぞ、でもここで本屋を見た記憶がないな。」
「そうね、雑誌ならコンビニで買えるだろうけど。」
「本屋がないというのは不便か…、でも今は通販も有るしな…、参考書とかなら学生に相談してみようかな、美里はどんなのが良いんだ?」
「父さんが選んでくれた、今使ってる会社ので良いけど。」
「そうか、相談して四月までに用意するよ。」
「出来れば早い方が良いな、予習しときたいから。」
「そうだな、分かった、すぐ連絡を取るからな。」

父さんは嬉しそうだな。
学習は、ここに来て教える様になってから楽しくなったな。
ふふ、父さんには内緒だけど、先生より分かり易いって言って貰ってるからね。
六年生になっても頑張んなきゃ。
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