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転校-04 [飯山美里-02]

学校は平和そうで良かったな。
麻紀ちゃん達とも仲良くなれそうだ。
そうだ、赤木さんに貰ったメモ、えっと過疎か、調べてみなくちゃ。
かそ…、え~っと、人口が…。
そうか住む人が減って…、ここも過疎地という事なのね、だからみんな…、道を歩いている時も声を掛けてくれたり、お菓子くれるおばさんがいたりした…、歓迎されてるのはそういう事だったのかな…。
父さん達は、ここを賑やかにしようって…。
でも、どうなのかな…。

「美里、ごはんよ。」
「は~い。」

「学校はどうだった?」
「うん、みんな優しくしてくれたよ、詩織もでしょ。」
「うん。」
「それは良かった。」
「ねえ、父さん、ここって過疎地なんだね。」
「ああ、そうだよ、でも小学生が八十人以上いるから、まだましな方だけどな。」
「そうか、もっと過疎化が進んでいる所も有るんだね。」
「おっ、早速学習してくれたんだな。」
「うん、今日会った、赤木さんって中学生の人に、ここの事何から調べたら良いか分かんないって話したら、過疎について調べてみてって。」
「おっ、生徒会長に会ったのか、あの子は頼もしいよ。」
「父さんの仕事も過疎という事に関係してるの?」
「ああ、まさしく過疎化を食い止める事が第一目標だな。」
「でも、こんな田舎なんかどうなってもいいって考えてる人も多いのでしょ。」
「だね、都会で生活している人にとっては、ここに住む人がいなくなっても全然困らない。
でも父さん達は、ここみたいな自然豊かな土地が好きだし、きちんと守って行きたいと考えているんだ。」
「う~ん、今日貰った冬休みの宿題は大した事ないから、もっと色々調べてみるね、それからまた教えて。」
「分かった、楽しみにしてるよ。」

まず自分で調べてみる、という事は父さんの教えだからな。
始めは意味が良く分からなかったけど…、学校を休んでいても五年生の学習内容は理解出来てるつもりになってるのは父さんのおかげかな…、でも本当の所は三学期にならないと分からないのかな。
うわ~、いきなり落ちこぼれは嫌だ~。
宿題だけじゃ足りないかも、う~ん予習もしっかりやっとこうかな。
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