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事業展開-04 [安藤優-09]

十二月のある日、優の家には両親の友人達が集まっていた。
両親の友人の一人、遠藤は桜根設立当初から活躍して来た人物、肩書は桜根副社長だが、芸能部門中心に総合プロデュースをしている、You&優スタート時も大いに動いた。

「遠藤さんのおかげでYou&優もあっと言う間に売り上げが伸びました、有難う御座います。」
「いやいや、それは優の力だからな、俺は大した事してないよ、それよりもYou&優のおかげで桜根のイメージがさらに良くなってると思う、優、どうだ何時でもアイドルデビューOKなんだが。」
「アイドルは何か疲れそうだからね、今まで通りたまにテレビ出演という程度で行きたいかな。」
「優ならビッグスターになれるが、まあビッグな社長では有るから、それで充分か。」
「社長としてもまだまだだよ。」
「いや、優は成長期の終わりに入るかと思ってた桜根グループへ風を吹き込んだからな。
研究開発部門も気合いを入れ直してると聞いたぞ、どうなんだ?」
「桜根研究所設立をきっかけに、研究施設の統廃合の話が盛り上がってる、桜根研究所は山奥で不便なんだけど土地は有るから、当初の予定より多くの部門を移転という話にもなって来たよ、今調整を始めて貰ってる。」
「研究開発は重要だからな、どうだこれからの桜根グループは。」
「そうだね、かなりの不況になっても桜根グループは安泰だとは思う、グループ内取引で資金が生かされているし、輸出の依存度が低いからね。
ただ、父さんと話しているのは、まだそんな時に社会経済の下支えが出来るレベルまでには届いてないという事なんだ。」
「うん、輸出関連企業が大きなダメージを食らった時に、うちが支えになるレベルだったら、佐々木総理も安心だろうな、だが簡単な事ではないぞ。」
「だよね、でも一つの目標として考えて行きたいとは思ってる、You&優でかなりの消費者を取り込むことに成功したから、別の購買層も色々な形で桜根グループのファンになって貰って、さらに労働力としても係わって貰える様にね。」
「なるほど、You&優だけで満足してない事はよく分かった、次の事業展開が確定したら、すぐに教えてくれな、宣伝は任せろよ。」
「有難う、頼むね。」
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