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新ブランド-20 [安藤優-08]

優と絵里は進級の時を迎えていた。

「優くん、You&優のおかげで充実した一年を送らせて貰ったわ。」
「絵里、有難うね、絵里や皆が頑張ってくれたおかげで予想以上にうまく行ってる、You&優も始める前は子どもの考えた服なんて売れる訳がないって人もいたんだ、それが大きく売れたし、イベントもね。」
「どう、優くんが考えてた形に出来た?」
「うん、基礎固めには成功したね、一般会員百三十万人の力は大きいよ、その何割かはYou&優の商品を買ってくれたりイベントに参加してくれるからね、投票結果を参考にして商品を製造してるから売れ残りが少ないという事も大きいんだ。
文房具や日用品も、おしゃれに揃うという方向性で売れて来てる、トータル&バリエーション企画も評価されてるみたいだね。」
「You&優のデザインで統一感を出しつつバリエーションで個性も出す、それを演出出来るのも企業に余裕が有るからでしょ。」
「絵里も解って来たね。」
「そりゃあ、色々経験させて貰いましたから。」
「忙しすぎる事はない?」
「ええ、無理なく余裕を持ってやってるわよ、使い道に困る程お金を稼ぐ必要もないもの。」
「なら安心だ、イベントの企画運営に参加している学生達はその経験を就職後に生かしてくれると思うし、モデルやアーティストとして手助けしてくれてる人達も、単なる広告塔としてだけでなく各自のキャリアアップ、ステップアップを考えていてくれるから、将来それぞれの道で成功した人の中には、You&優をきっかけに、というプロフィールを公開してくれる人が出るかもしれない、今度出すDVDの予約状況を考えたら、You&優から何人ものプロが育ってもおかしくない。
絵里は高校卒業後の事は考えてる?」
「大学はこのまま進学だけど学部が悩み所なのよね、色々興味が涌いてきて決められないの。」
「やれそうなのは全部やれば良いじゃないか。」
「優くんと違ってそんな能力有りません、私は普通の女の子ですからね。」
「普通の女の子はモデルとしての人気はないし、一年トレーニングしたからと言って歌手デビュー出来ないし、人前で堂々とトーク出来ないと思うよ。」
「周りの人に作って貰った様なものよ。」
「まあ、将来を絞り込めなくても、今の延長で活動しながら考えれば良いんじゃない、他の事がしたくなったらやってみれば良いし、何をするにしてもYou&優がバックアップするよ。」
「有難う、優くんの知り合いじゃなかったら、本当に普通の女の子だったと思うわ。」
「そうかな? 身長伸びてない? 自分も伸びてる筈なのに絵里には全然追いつけない、きっとスカウトの目に留まってたと思うよ。」
「部活の社長にも言われた、でも中身で勝負したいんだ、優くんのお母さんみたいに。」
「結構大変そうだけどね、そうそう、社長はそろそろ交代するの?」
「ええ、年度が替わって落ち着いた頃に引き継ぐって、彼女も色々良い経験が出来たって喜んでいたわよ、将来お父様の会社を継ぐかもしれないんだって。」
「良いね、将来はライバルになるのかな、楽しみだね。」
「ねえ、社名の、つぼみ、もうYou&優でしっかり花開いたという感じじゃないの?」
「いや、まだまだだね。」
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