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山間の町-05 [チーム桜-03]

別荘に興味を持つ隆二に。

「えっ? 規模とかにもよりますけど…。」
「う~ん、個人では無理なんですけど、仲間内の共同でならどうかと思いまして、なあ佐紀。」
「そうね…、でも共同購入の話しが広がったら、金は俺が出すからって人何人か心当たりが有るけど。」
「えっ? ほんとなの?」
「隆二は何故かお金持ちに好かれるみたいで、今日乗って来た車も貰い物に近い借り物なんです。」
「結構良い車乗ってるんだって思ったら…。」
「皆さん過大評価なんですよ。」
「社長、あいつが車なら俺は家だなって真顔で話した人に伝えて良いですか、別荘欲しがってるって。」
「それはよして…、微妙ですね、その金がここに落ちるのならプラスになる…、別荘として構えてここでの活動拠点と考えたんです、合宿所完成までの宿泊にも使えるし、声を掛ければ乗ってくれそうな人もいると思いまして、会社の金は大切ですから…。
横山さん、別荘共同購入の話は、その使用目的使用方法、もちろん購入者利用時の約束ごとなどもまとめてから、表向きは公募の形で行きましょう。
権利者が多くなり過ぎては先々トラブルの元にもなりますので、購入者の人数はバランスを考えて下さい。
規模は今後の展開を考慮して下さい。
土地に関しては、駐車スペースを広めに確保、場合によっては増築も視野に入れて下さい。
見積もりと設計は建築系の学生も交えて、ここの工務店の方にお願いして下さい。
早めに少し多めの概算を出して発表してから、実際の見積もりに入って頂きましょう。
土地は我々の本気をアピールする意味でも賃貸ではなく購入の方向で。
場所は、この地区内ならどこでも良いでしょう、ネットの環境だけははずせませんが。
もし希望される方が多くて、金額も多かったら純粋に別荘として利用する建物を別で建てても良いでしょう。
管理は新規に立ち上げる会社で行います。
お金の流れも今後検討してシステムを構築、う~ん検討の余地は多いと思いますから、桜根関連全体へ情報を流して意見収集、もしくは横山さんの判断でチーム桜全体へ問いかけても構いません。
個人的な別荘と違って複数の人が利用できる形式のメリット、デメリットを探ってみたいのです。
他の地域にも別荘を建てて、会員制で使えるとか、食事は地元のお店に協力してもらうとか。
貧富の差が広がってますから、お金持ちのお金が地方に落ちるシステムを構築出来たら良いと思いませんか。
あと、今日の話し合いの結果や別荘の件も含めて、作業量が増えますから助手が必要なら申し出て下さい。」
「了解しました、イベントはそのままイベントチームに振りますから大丈夫です、別荘の話しぐらいなら自分でこなせますが、別で持ってる案件を一つ誰かに引き継いで欲しいです。」
「じゃあ、その方向で、別荘は将来的に横山さんの拠点になる可能性も有りますからね。」
「はい。」

「安藤社長は何時もこんな感じなの? 即断即決で。」
「ええ、抱えておられる案件が多いですから、問題に気付いたら我々が修正しますが、あまりないですし、有っても小さい事です。」
「横山さん、土地はこちらで幾つか候補を挙げましょうか?」
「お願いします、助かります。」
「増築を視野に入れるのなら、駐車場とか増築候補地とかは少し離れていても大丈夫かな。」
「そうですね、歩いてすぐなら。」
「大雨の時でも安全な所で広い敷地というのには限りが有りまして…、先々の事を考えたら、地目変更を考えた方が良いのですかね。」
「税金の関係も有りますから、法務局に問い合わせましょうか、法学部連中の良い実習になるかもしれません。」
「そうね先々の町作りを考えたら、地目が適正かどうか、今後どうしていくか、調査チームに加えて町の将来計画研究チームを結成ってどうかしら、隆二がOKなら私の方で動くけど。」
「そうだね町の人の話しも聴いて、住み易い町作り案を出す事は良いと思う、皆さんはいかがですか?」
「将来計画なんてあまり考えてなかったな。」
「住み易いとか住みたくなるとかは…、まあ俺は特に不便は感じてないけど。」
「若者がどう思うかだな、高校まで遠いし、ここでの就職は限られるし、若い子らが楽しめる場所も少ないし。」
「でも、都会暮らしの子達は全員ほんとに生活を楽しんでるのか。」
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