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ぽっぽのぴっぽ-5 [ぽっぽのぴっぽ]

「さあ、そろそろ、この山の麓の人間の町へ下りるぞ、下は騒々しいから、モック、ピッポに色々説明してやってくれんかのう。」
「お安い御用だぜ、ぱっぽじい。」
「人間の町か、何かどきどきするよ、モック、疲れていない?」
「ぜんぜん平気さ。」

「一度、一番下の方まで行ってから、少し高い所へ降りるからな、モック。」
「おう、了解。」
町を目指して、ぴっぽたちは下り始めました。
ふわふわ~、ふわふわ~。
「うわ~、人間の町って何かごちゃごちゃしてるね。」
「もう少し下りると、もっとごちゃごちゃして見えるぞ、ぴっぽ、目を回すなよ。」
「だ、大丈夫だよ、おっきな…、おうち? がいっぱいあるんだね。」
「まだ、ずいぶん高いんだぜ、あれは、おうちというよりはビルだな。」
ふわふわ~、ふわふわ~。
「うひゃ~、ビル? がどんどんおっきくなってく~。」
「もう少しで本当の大きさがわかるよ。」
ふわふわ~、ふわふわ~。
「こ、こんなに大きかったなんて…。」
「ぴっぽ、他も見てみなよ。」
「うん、あ、何かでっかいのが忙しそうに動いてるね。」
「あれは自動車と言って人間の乗りものなんだ。」
「ふ~ん、ということは、あれが人間なんだ、ずいぶん大きな生き物なんだね。」
「おいらに言わせりゃ無駄にでかいということだな。」
「ずいぶん沢山いるんだね。」
「おいらに言わせりゃ無駄に増えすぎということだな、おっと、ぱっぽじいが合図してる、あのビルのてっぺんへ行くみたいだな。」
ふわふわ~、ふわふわ~。

ぴっぽたちは、おっきなビルのてっぺんに降りました。
「ぴっぽ、どうじゃった?」
ぱっぽじいちゃんが聞きます。
「う~ん、なんかおっきなのばっかで、びっくりしちゃったよ。」
「目が回ったりはしてなさそうじゃな。」
「大丈夫、でも、ちょっとお腹すいたなぁ~。」
「おお、そうじゃな、そろそろ昼ごはんにするか。」
「わ~い、かあちゃんの作ってくれたお弁当だね、モックたちは?」
「昨日たらふく食ったから、まだ大丈夫なんだけど…、ここいらの空気は悪いから、ぱっぽじいの雲風船と一緒に上に行ってくる。」
ぴゅ~ん。
「うわっ、もう見えなくなっちゃった。」
「雲風船はわしらを乗せていない時は、結構せっかちなんじゃよ。」


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