「真紀ちゃん、おばあちゃんは元気かい?」
真紀に声をかけたのは木村隆二、裕子の祖父で真紀の母方の祖母とは昔馴染みだ。
「はい、おかげさまで元気です、毎日花の世話をしたり、昔の弟子たちと遊びに出かけたりしてます。」
「弟子というとまだ教えているの? お花。」
「そうですね、私が最後の弟子みたいなものですけど、私も自分で自分を創っていくレベルになってきましたから…、今は、たまに私が生けたものの感想を口にするぐらいのです。
でも、おばあ様の一言はいつも要点を突いていてすごく重いです。」
「梅ちゃんは昔から気が強かったけど、感性も抜きん出ていたからな。」
「はは、そうなんですか。」
「Lentoを飾る花を見ていると昔を想いだすんだよ。
他で生け花を見てもそんなことはないのにね、真紀ちゃんの作品も多いんだろ?」
「はい、さすが木村さんですね、私は、おばあ様の直弟子ですから、普通気づかない様な所で癖とか似てるって、おばあ様の古いお弟子さんたちから言われてます。
Lentoでは、お花係りのリーダーをさせていただいておりますので、後輩達にも私を通しておばあ様の癖がが伝わっているかもしれません。」
「今後はどうするつもりなんだい?」
「そうですね、サブマネージャーやりながら、お花係りのリーダーを後輩に引き継いで、うふ、花嫁修業かな?」
「もう相手は決まっている?」
「まだまだですけど、親がうるさいんですよ、和音達のサブマネージャーだから働くことを許してもらえた様なもので…、箱入りさんなんです、私。」
「どうだい、うちの隆夫とかは。」
「え~、急に言われても~! …、隆夫さんならあちこちに彼女居そうだし…。」

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