「あれ~? ちっちゃくて背中に羽があって…。」

ちーちゃんは海岸で遊んでいる時に、ふわふわって浮いてる不思議な妖精を見つけました。

「あらっ、私のこと見えてるの?」
「えっ?」
「ふふ、普通の人間に私の姿は見えないはずなんだけどなぁ~。」
「え~、そうなの~?」
「う~ん、あなたには特別な力があるのかしらね。」
「そんなことないよ~、この前、算数のテストでさ、30点、ママに怒られちゃったの。」
「ふふ、そんなこと関係ないわよ、大切なのは暖かい心だから。」
「ふ~ん、妖精さん? は、ここで何してるの?」
「うふ、あなたたちが楽しげに遊ぶ姿とか見てたのよ。」
「ヘ~。」
「楽しそうな人を見てると楽しくなるからね。」
「じゃあ、悲しそうな人を見たら?」
「やっぱり悲しい気持ちになるでしょ?」
「そうね…。」
「じゃあ、いっぱい遊んで楽しんでね。」
「うん。」

妖精はふわふわ~っとお空へのぼって行きました。