蒔神悟は、高校時代に事故にあって歩けない体となった。
高校のバスケット部では実力を認められレギュラー入りが確定した頃のことでもあったから、彼は絶望のどん底に落とされた。
そんな頃の彼に声をかけたのは看護士の川上聡子だ。

「蒔神くん痛みはどう?」
「…。」
「薬はちゃんと飲んでる?」
「…。」
「でも良かったわね、足は痛んじゃったけど健康的に生きられそうよ。」
「…。」
「少し時間はかかるけどね。」
「俺がどうやって健康的とかに生きられるんですか!」
「あら? ずいぶん元気そうね。」
「元気じゃないですよ、バスケできないどころか歩くことすらできないなんて!」
「えっ? バスケならできる様になるわよ。」
「じょ~だん! ですか!?」
「真面目よ、車椅子バスケットって競技があってね。」
「えっ、障害者のお遊び?」
「はは、そうか車椅子バスケットの試合見たことないんだ。」
「えっ?」
「蒔神くんなら日本代表クラスまでなれる気がするけどな。」
「からかっているんですか?」
「いいえ、スリーポイントシュート、得意なんでしょ?」
「まぁ、それなりに、それも過去の話…。」
「椅子に座った状態でシュートしてどれぐらいの確率で入ると思う?」
「えっ?」


WOLF'S HEAD

丁寧なコンサルティングでもう迷わない!専用サーバ月額19,800円〜