地下鉄

「あれっ、ぴかぴかの電車だね、おにい。」
「ああ、名古屋市営地下鉄の…、試運転ってあるから新しい車両じゃないかな。」
「地下鉄なのに地上なんだね。」
「もちろんさ、整備したりとかの車両基地は地下にある必要ないだろ。」
「そっか。」
「ただ他の地下鉄の事情は知らないけど、名古屋の地下鉄、この名古屋市交通局藤が丘工場までの幾つかの駅は地下どころか高架上にあるんだ。」
「えっ、地下鉄じゃないじゃん。」
「その突っ込みを予想してか、正式名称は、名古屋市高速度鉄道だったりする。」
「なるほど…。」


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花

「今日はお花か～、きれいだね～。」
「だろ、ただ…。」
「また、何か問題があるの？」
「菜の花かもしれないけど違うかもしれない…、アブラナ科の植物とは思うけど…。」
「はっきりしないの？」
「結局は野鳥の話と同じこと、散歩の途中で見つけて撮影したものだから…。
菜の花だと思って撮影したけど、そう言えば似た花があることを思い出してね…。」
「自信がないんだね。」
「そういうことだ…。」


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コゲラ

「ぽてち、やっぱり野鳥の撮影は難しいよ。」
「ふ～ん、そう…。」
「あ～、興味ないからって冷たいじゃないか？」
「だって、おいしそうじゃないじゃん、おにい。」
「いや、確かに焼き鳥にしちゃ…、違う～、焼きたくない！」
「だいたいどうして、食べる気もないものにこだわるのかな、おにいって？」
「あのな…。」

「今日も鳥さんの写真なわけなんだ。」
「うん、まあな。」



「今日のはたぶんコゲラさんだ。
公園で耳をすましていたら、木を叩く様な音がしてな。
音のする方で見つけたんだ。」
「何してたの？」
「餌を探してたのか…、インタビュー出来なかったから実際の所は分からないけどね。」
「木を叩いてた？」
「かも、キツツキの仲間だからあり得るんだ、見つけた後はガサゴソって感じだったけどね…。
ただ、とにかくじっとしてて下さらなくて…。」


http://youtu.be/Kn3kfqoLEWE

「確かに…。」
「もっと大きく写したいけど、持ってるレンズでは…。
それ以前に経験の浅さが…、って気がする。」
「修行不足ってこと？」
「まあ、そんなとこだ…。」


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タグ：コゲラ

梅からの…

「梅、咲きぬ、高き梢に…。」
「おにい、梅がどうしたって？」
「咲いたんだよ、ぽてち、『梅咲きぬ』って三好達治作詞、柴田南雄作曲の合唱曲があってな、私が生まれる前の作品なんだが。」
「なんか難そう。」
「たしかに今の人が普通に話してる口語とは違うから、ぽてちにはちょっと難しいかもしれない。
まぁ、私もそんなに文語体に詳しい訳じゃないから…、自分じゃ、こんなの絶対書けない。
ただ、こんな文語体の詩は、言葉の響きに落着きがあって日本語って良いなって思うんだ。」
「ふ～ん。」
「梅が咲いた、高い梢に、では意味は同じでも、イメージが違うんだな。
で、なぜか梅を見てると、この曲が浮かんでしまうんだ。
知らない内に梅の花と、この曲が私の頭の中ではセットになってしまっていたみたいなんだよ。」
「そうなんだ、でも聴いたことない…。」
「たしかにメジャーな曲じゃないからな…、あっそうだ、もっと古い曲なんだけど色んな人がカバーしてる『蘇州夜曲』って曲があるんだ、西條八十作詞、服部良一作曲なんだけどね。
若い人達にも聴いて欲しいと思う。
西條八十の描く世界って素敵だし、服部良一の曲も良いんだよ。」
「おにい、検索したらカバーしてる人が沢山出てきたんだけど…。」
「私的には、李香蘭（山口淑子）が好きだな。
ちなみに文字通り、波乱万丈の人生を送られた方だから、ここでは紹介しきれない…。」
「あっ…、たしかに…。」


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ぞうさん

「さびしげな君の瞳　瞳の奥で見つめているのは何？　遠く離れた故郷？　今はいなくなってしまった仲間？」

「？　おにいどうしたの？」
「ああ、ちょっと作詞にでも挑戦してみようかと思って…、ぽてちどうだ？」
「どうと言われましても…。」
「きらきらしたのとか、人の心を動すような言葉をうまく並べられるとは思ってないんだけどね。」
「身の程知らずって訳でもないんだね。」
「ま、まあな。」
「でもさ、詩とかってテーマがあるんでしょ、おにいの作品のテーマは？」
「そうだな、故郷を遠く離れて…、ってとこが中心かな…。」
「題名は？」
「ぞうさん。」
「えっ？」
「だから、ぞうさんだ。」
「それって、ちょっと…。」
「分かりやすいように、ぞうさんの写真もＵＰしておいたんだが。」
「いいけどさ…、もう少しひねりがあっても良いんじゃないかな～。」
「そ、そうか…？」
「ぞ～うさん♪　ぞ～うさん♪　お～はながな～がいのね♪　なんて曲もあるんだし。」
「う～ん、あの名曲と張り合おうなんて一億年ぐらい早い気もするな。」
「もう少し真面目に考えたら？」
「そうするか…。」

「でもどうしてぞうさんにしようと思ったの？」
「ゾウだけじゃなく、動物園にいる動物たちの目ってどこか物悲しげに感じるんだ。
こっちが勝手に思ってるだけかもしれないけど、元々の生息地から遠く離れた所で狭いとこに閉じ込められて…。」
「確かに可哀そうな気もするね。」
「それだけじゃない、絶滅危惧種なんて地球全体で仲間がとても少なくなってしまって…、生き物の本能である子孫を残すということが出来なくなってきていて…。」
「悲しい現実なんだ…。」
「まあそんなところを下手なりに言葉に出来ないかと思ってな。」
「動機は真面目だったんだね。」
「下手なのすら完成できないかもしれないが…。」



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お話し-01

「ねえ、おにい、何考え込んでるの？」
「ちょっとな。」
「ちょっとなじゃ、分かんないよ。」
「まあ隠し事でもないんだが、ぽてちには少々難しいかも。」
「何か怪しい～。」
「いや、怪しげなことでもないんだが。」
「だったら、教えてくれてもいいじゃん。」
「う～ん、少しだけだぞ。」
「うん。」
「そうだな…、例えば…。」

『ぽてち、のどが渇いたろ、水でも飲むか？』
『うん。』
『あっ、そう言えばたこ焼きがあった食べるか？』
『うんうん！』

「何が言いたいの？」
「一度目の『うん。』も、二度目の『うんうん！』も、飲むか？　食べるか？　という質問に対して肯定、そうしたいという返事だろ。」
「そうだね…、でもちょっと違う…。」
「うんを一つ増やして『。』を『！』に変えただけなんだけどな。」
「そう言われてしまうと…、少し不思議な感じがするね。」
「文字による表現が上手な人がプロなんだろうなって思ってね。」
「そっか、おにいはだめだめだから…。」
「は、はっきり言うんじゃない！」
「へへ、でもそう言えば、おにい…、最近お話し書いてないね。」
「ああ、長いのは生活が変化すると書き続けられなくなるから…、下手なりに短編を書いてみたいとは思っているんだけど。」
「途中で終わってるお話しの続きは書かないの？」
「年単位で間が空いてしまったからな…。」
「そんなの関係ないんじゃない？」
「いや、勢いがないと書けないし、今まで書いたのは、大まかな構想だけで書き始めたのが多いし…、現実逃避的に想像して書くのが楽しくて書いてたという事情もあるんだ。」
「ふ～ん。」
「う～ん、ぽてちと話してたら、もう少し振り返りながら考えてみたくなったよ。」
「で？」
「たぶん、つづく…ってことだな。」



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お話し-02

昨日の続き…。

「最初に長いお話しを書いてみようと…、おい、ぽてち寝るなよ。」
「え～、なんかおにいの話し長くなりそうなんだもん。」
「明日たこやき買ってきてあげるからさ。」
「えっ♪　たっこやっき♪　たっこやっき♪　うっれっしいな～♪　で、どうしたの？」
「うっ、ま、まあ最初にこのブログスタートの頃に書いた『Lento』は書いてて楽しかったな。」
「うん、うん！」
「現実が貧乏だから、とにかく豪華な話しにしようと思ったんだけど、本物のお金持ちの実情が掴めてなかったから結構失敗してるね、ほとんど空想だけで書いたから。」
「はは、確かに…。」
「書き始めた時、まず思いついたのは、一つのお店を色々な人物の視点で紹介するという形。
そして、一つのテーマとして、音楽科の学生に練習ではない演奏の機会を沢山あげることの意義、本番を沢山経験することの意味なんてこと。」
「でもなんか、お話しがとんでもない方へ行っちゃった気もするんだけど…。」
「それは否定できない、とにかく思いつきだけで書いていたから…。
でもな、先日あるアイドルグループのマネージャーの話しを読んでたら、グループを結成したはじめの頃はとにかく本番を経験させるために客が少なくても場を作る…、みたいな件があってな、あながち自分が思ってたことも間違ってなかったって気になったよ。」
「ふ～ん。」
「宝くじが当たったら、クラッシック系の学生たちが経験を積むような場を作りたいとはずっと思ってるけどね。」
「当たんないよ。」
「ああ、現実は厳しい。
まあ現実の厳しさから展開させたのが、金に余裕のある連中が人に優しい会社を作ることはできないのか、ってテーマだったけど…。」
「けどって、やっぱムリ？」
「現実社会では厳しいね。
企業の利益、会社の安定と、従業員の安心安定のバランスが難しいだろうな。
余程利益率が高くて企業のトップの心に余裕がないとバランスの取れた状態にはできないのかもな…。
まあ、全くない訳でもないのが救いだけど。」
「ふ～ん…、ふぁ～…。」
「あれっ、ぽてちもうおねむか？」
「難しいこと分かんな～い…。」
「はは…、まあ、ちょいと振り返らせてもらって…、私なりに色々反省もできたからOKかな…、次は…。」
「？　何か考えているの？」
「そうだな…、このブログを空白を少なく続けて行きたいとは思っている…。」
「えっ？　このへんてこブログを？？」
「へんてこ、言うな！　
まあ否定はできないが…。」


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