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改革-18 [シトワイヤン-30]

ハワイでは地球市民党の幹部と会談、姫さまにはゆっくりして頂いた。
世界情勢に関する分析を見ながら今後の方針について意見交換。

「和馬さん、今日の会合は如何でしたか?」
「特に目新しい話は無く、再確認といった所でした。
姫さまの登場によって、国民の心が国の指導者から離れてしまう事を恐れている国や、姫さまの力で国家間の問題を解決の方向に持って行き、政治経済の安定を考えてる国が有ります。
民間では、今までは金儲けに成功した者が勝者でした、それが姫さまの影響で勝者としての在り方を見直す動きに、バランスを考え貧富の差を考える人が増えています。
しかし、舞姫フレンズで無い人達は、そこに付け入る隙が生じるのではないかと狙っている様です、自由競争ですので。」
「しばらくは混乱しそうですか?」
「そうは考えていません、舞姫フレンズの勢力は静かに、そう、革命ではなくあくまで改革、市民改革です。
対抗する勢力に対して大きく譲歩という事はしませんが、敵対的な行動は控えています。
また、舞姫フレンズを通して新たな経済圏を形成して行く動きが有ります。
舞姫さまのとてつもなく大きく深い愛情を感じた者同士が、姫さまに見守られながら、この地球を平和にして行こうと、まだ静かにですが大きなうねりになりつつ有ることは間違いないです。」
「間違って対立が大きくなるという可能性が有るのでは?」
「今の所、目立った対立は無いです。
姫さまを調査している内に、姫さまの祝福を感じてしまうのですから、スパイを送り込むのは容易なことでは無いのですよ。
公表されていませんが、姫さまのMAIHIME TOWN滞在中、何人もの亡命希望者を受け入れたと聞いています。
地球上のややこしい問題すべてを、未来の地球を託す子孫の為にと考え解決出来れば話は早いのですが、流石に利害関係は単純な事ではなく、なんと言っても自分とその子孫さえ良ければと考えて来た人ばかりですので。」
「苗川で暮らす子は、大人達全員の子として地域社会全体で守り育てると聞かされて来たのですが、今はそこから、視野を広げつつ有るそうです。
日本に住む子ども達は全員、私達の子どもなのだと意識する事で、児童福祉に対する見方が変わって来ていると聞きました。
地球の人口が増え過ぎてるので単純な話では有りませんが、いずれは、世界中の子ども達を、世界中の大人達が共に守り育てる、どの子も自分達の子どもだと言える様になったら良いですね。」
「はい、でもその前に世界中の人達が、姫さまを敬愛し共に手を携えて前に進む、自分はそんな世界を描いています。」
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