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脱東京-02 [シトワイヤン-11]

市民祭は大学生が中心となっての企画運営。
『田舎の力を見せつけろ!』と県外からの参加も呼びかけた。
三月中の土日が中心となるが、平日の企画も予定されている。
オープニングイベントでは。

「県内の学生中心に他県からの応援もあっての市民祭開催となりました。
参加することに意義の有る企画も有りますので皆さんの力で盛り上げて下さい。
まずは市民祭期間中、イベント会場で皆さんと一緒に踊りたい踊りの紹介です。」

子ども向きのシンプルな曲に合わせたシンプルな踊りから、若者向け、盆踊り風と披露される。

「各種パフォーマンスの間に曲がかかったら踊って下さい。」
「屋台エリアには県内各地から祭りの為に出店して頂きました、皆さん、この県を…。」

市民祭と銘打っているが学生党員達は県を強調している、それは知事選を意識しての事。
彼らは、イベントを通して知事選の費用を稼ぐことも考えていて、かなり質の高い学園祭を目指しているのだ。
市民政党若葉の県組織はほとんど形になっていない県から、県知事候補を擁立する県まで様々。
市町村支部が増えそれぞれが大きくなったこの県では自然発生的に県連が誕生している。
オープニングイベント終了後、本間市長と雑談。

「市長、知事選の感触は如何です?」
「県連代表は少し不利だと話してたよ、市民政党が強い市町村ばかりじゃないから、弱小支部のテコ入れが必要だな。」
「う~ん、ドライブついでに支部巡りでもしましょうか?」
「良いのか?」
「苗川を拠点にあちこち見て回るつもりでしたので、いずれ東京からの移住を全県に広げて行きたいと考えています。」
「成程、県連代表に連絡を入れてお勧めのドライブコースを組んで貰おう。」
「ついでにCitoyenの行商部隊を連れて…、それと『脱東京』の最終週は県内各地から中継の予定、日程が確定したら連絡させて頂きます、連絡はどこにすればよろしいですか?」
「それぐらいは私で構わない、知事選で勢いをつけて国政選挙に繋げたいのだろ。」
「ええ、市長は国会議員への転身とか考えておられるのですか?」
「いや、苗川が好きで越して来たのだからな、知事の話を断ったのも同じ理由さ。
市長としては、知事を市民政党若葉から出して市と県の連携を強めたいんだよ。」
「やはり県と市の役割分担には問題が?」
「簡単にどうこう出来る話ではないが無駄は多いと思う。
国、県、市町村が同じ方向を向いていれば少しは解消出来るのだがな。」
「知事選はその為の第一歩ということなのですね。」
「ああ、県内の支部は良い感じでまとまってる、知事選で勝てれば一気に市民政党若葉が広がる、社会を変えて行くには大きな力が必要だろ。」
「はい、ここで成功したら他県へも広がって行くと思います、知事選の応援にも来ますからね。」
「頼むよ。」

国会議員は無所属からの参加や所属政党を離党しての参加が有り九名になった。
だが、それでは全く足りない。
地方で力をつけ党勢を拡大して行く必要が有る。
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