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再生-468 [花鈴-47]

 市長の評判を調べてくれた人からの報告は早かった。

「花鈴が感じた通りだったな。
 市長が原因で退職した若い職員がいたのだから、次の選挙では落選して頂く方向に持って行くしかない。
 次期市長候補になってくれる塾生はいるだろうか?」
「市議会議員選挙の時に活躍してくれた彼女はどうかしら?」
「被選挙権は有るが若いからと裏方に回ってくれた人か…。」
「実力は申し分ないでしょ?」
「ああ、それに両親の実家が有ると話してたから…、市議会議員選挙よりハードルはかなり高いだろうが打診してみるよ。
 政経塾が一丸となってバックアップすれば、政治団体市民所属の市長を誕生させられるだろう。」
「無所属で無くて良いの?」
「政党からの応援は期待出来ないから、無所属より政治団体市民と政経塾夜明け前を前面に出して選挙戦を戦うべきだと思う。
 我々の調査結果を全て公表しつつ彼女が上手くアピールしてくれたらパワハラ市長には勝てると思うんだ。」
「前回の選挙は力の有る対立候補が出なかったのよね。
 現市長は地元財界との関係が強いから不利かもよ。」
「だな…、そこをカバーする策略を練る必要が有る。
 データは揃っているから、皆で検討しよう。」
「お兄ちゃん、楽しそう。」
「はは、お遊びのゲームで無く、そのまま市の行く末を左右する選挙戦なんだぞ。
 失敗したからと言ってリセット出来ない、出来たとしてもパワハラ問題を公表するぐらいだろ。
 それで失脚に追い込めるかと言うと微妙なライン。
 でも、市役所の職員達の為にも市長を交代させないと駄目だ。」
「うん、彼女に当選して貰い、政治団体市民と共に市政改革を進め、市の再生を考えたいわ。
 あの市長のままでは人口が減り続けそうだもの。」
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