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近衛予備隊-297 [高校生バトル-72]

「私が知ってる企業は女王陛下の企業ぐらいなのですが…。」
「店で販売している電化製品のほとんどは輸入で、それを製造販売している企業が有る訳だ。
 世界中には数え切れない企業が有ってそれぞれがしのぎを削っている、我が国は観光に成功したことで、かなりの改革を進められたが国家基盤は弱くてね。」
「やはり観光業は国際情勢によって大きく左右されると言うことですか?」
「まあな、お金に余裕が無いと観光旅行には行けないが、それでも生活に必要な物は買わざるを得ないだろ、遠江王国に支えられ工場は増えているが、その重要ポストは日本からの応援者頼り、我が国でも応援者に頼らなくて良いだけの人材を育成したいと思わないか?」
「そこまでの教育を見越してとなると…。」
「直ぐには無理でも着実に教育環境を整えて行かないとな。」
「やはり理数系を強化する必要が有るのですね。」
「ああ、海外からの観光客を意識して英語教育に力を入れて来たが、子ども達は理数系をどう捉えているのだろう?」
「基礎的な学習はゲーム感覚で競い合っていますが、その先は…、目標となる職業がポイントになるのではないでしょうか。」
「目標か…。」
「電力安定化事業の意味は子ども達も理解、工事現場見学は男の子達をワクワクさせています。
 その辺りから具体的に目標となる職業を明示出来ないでしょうか?」
「目標とする職業像が見えてないと?」
「はい、新型バスが導入されるとバスの運転手になりたいとか、警官や国軍の兵士は戒厳令を経て制服が一新されてから子どもが憧れる職業の一つに成りました。
 しかし、子ども達は世の中にどんな職業が有るのか、子どもだけで無く農業だけをして来た大人でも知らないと思います。」
「自分が将来進む選択肢が色々有ることを知らないままではな…、子ども向けに職業を紹介しながら話が進む本か漫画を制作して貰おうかな。」
「良いですね、英語教材としても使えます。」
「工場の仕組みとかを紹介したら興味を持つ子は少なく無いと思うよ。
 今まで英語教材としてはどんなものを使って来たの?」
「英語を履修している子には、極力理科などの教科も英語で、つまりは英語で書かれていれば何でも良いのですが、職業紹介的なのは無かったのです。」
「成程、もしかして日本からの教育実習生は理科や算数を英語で教えることに躓いてたとか?」
「はい、英語教師になって何を教えるつもりだったのか分かりません…。」
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