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近衛予備隊-295 [高校生バトル-72]

「観光客から国立学校のシステムに対して質問や意見はないの?」
「様々な意見を聞いていますが、彼らの国の小学校や中学校では、一年たてばどれだけ学べたかに関わらず進級出来るそうです、一年間授業妨害ばかりしていた子でも。」
「そんな国が多いみたいだな、個人の能力差を無視して年齢だけでクラス編成をしてるから、つまらない思いをしている子がいると聞いたことがあるよ。」
「同じ年齢と言っても十一か月以上の差が有るので特に幼い子にとって学年の発想は無意味です。
 年長の子が年下の子と同じ授業を受けることに抵抗を感じているのではないかと聞かれることが多いのですが、私が見てる子達からはそんな感情は感じられません。
 そんな気持ちの有る子は年下に負けない様、学習に取り組んでいるからかも知れませんが…、特に選択授業は年齢は違っていても、スタートが同じなので同じクラスの一員として教え合ったりしています。
 皆さんの話を聞いていると国立学校の様にフリーではなく、私立学校同様制約を多くしていることに問題が有ると感じます。」
「単元試験クリアと言う明確な目標を示し、その為の環境を整えるが後は本人任せなのかな?」
「小さい子達は学習方法を指導したりと簡単では有りませんが、大きい子達はそんな感じです。
 単元試験クリアは彼らにとってゲーム感覚になっていますので本人任せが一番、子ども達同士競っていますので授業に対する集中度は高いです。」
「学習意欲の無い子もいるのだろ?」
「そんな子には、十六歳になるまでに義務教育内容をクリアしてくれればと、義務教育内容は難しくないのですが社会生活を営む上で最低限のこと、例え算数をクリア出来なかったとしても『犯罪の代償』などはクリアしてから義務教育を終えて欲しいと考えています。」
「試験のレベルは抑え気味に?」
「はい、義務教育は普通の子なら問題なくクリア出来るレベルです。
 選択教科は遠江王国王家の高校生バトル部門がチームを組んで下さり、基礎から応用まで子ども達が楽しく学習に取り組める内容と量でバランスを考えた配分を検討して下さっていまして、子ども達の声を聞きながら完成度を高めて行こうと相談しています。
 彼らにとっては研究の一環だそうで、遠江大学の関係者が何人か来て下さっています。」
「それなら、近衛予備隊同様、国立学校でも、仲間と競い合いながらクリア出来た喜びを感じられる学習が実現出来そうだな。」
「そうですね、学習することを苦痛に感じる子は無くせませんが、義務教科以外を履修自由としている割に取り組む子が多く、その辺りも観光で訪れた先生方を驚かせているようです。」
「その為の指導はしているのだろ。」
「はい、内容を教えることより、如何に興味を持たせられるかが教師の役目だと考えていますので。」
「それに成功しているから職業実習でも成果を出せているのだね。」
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