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近衛予備隊-50 [高校生バトル-47]

「ジョンは真面目に村のことを考えているみたいだけど、あなた達はどうなの?」
「私は、将来ジョンが村長になってくれたらと思っています。」
「ジョンを村長にと言う理由は?」
「隊長として、サブフロアマネージャーとしての実績は隊員たちが村人に伝えていまして、女性からの信頼は圧倒的なのです、子どもから大人まで。」
「人口の半分か…。」
「いえ、男性達もメアリー達と交渉する時、ジョンが単に通訳として間に入っていただけではないと理解していまして、全く使われてなかった土地をキャンプ場や寮にと言う話し合いがスムーズに進んだのはジョンのお蔭だと考えてる人は少なくないと思います。」
「まだ若いのにそこまでとはね、プリンセスが興味を示しそうな話だわ。
 この村と接しているのはあなた方の村だけなのよね。」
「はい、他は山へと続く森に囲まれた村です。」

 エミリーは何か思惑が有りそうなそぶりをしたが、そこからは話題を変え、店の運営に関係する学習計画を暫定的だと言いながら説明し、俺達の希望を聞きながら決めて行った。
 村を改革する話について、彼女が皆に多くを訊ねなかったのは、皆の表情からこのメンバーがルーシーと同意見だと感じ取ったからだと思う。
 明日は、店舗運営に関する学習を行った後、店内の確認作業をすると言われ、解散となる。
 予習しておくべきことは、と質問したが、まだ必要ないと言われた。

「エミリーはメアリーとタイプは違うけど私達のことを考えてくれそうね。」
「ルーシー、大丈夫か、彼女は教官達とは違って甘くなさそうだぞ。」
「そうなの?」
「昼食の時、無理はさせないと話してはいたが、ぎりぎりまで俺達を追い詰めそうな目をしながらだったからな。」
「でも、ジョンが守るのだろ、ルーシーとシャルロットのことは。」
「まあな、で、俺達は真面目に協力し合いながら彼女と向き合って行くべきだと感じたんだ。
 俺達の村に関することでもね。」
「村のことに興味を示してくれたのかと思ったけど、話はあっさり終わってしまったよね?」
「だよな、俺も自分の気持ちを伝えたいと思ったのに…。」
「お前の気持ちは伝わったと思うよ。」
「何も話して無いのにか?」
「話してはいないが、顔に大きく書いて有っただろ。」
「えっ?」
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