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近衛予備隊-24 [高校生バトル-45]

「私がモデルになったとしても百万ドルではなく百ドルぐらいだと思うわ。」
「隣村の店だけを考えたらね、でも、あなた達のポスターはこの国だけでなく幾つもの国に貼られるの、そして株式会社SHIORIの詩織近衛予備隊を世に知らしめると共に、グループ企業全体のイメージアップに繋げる。
 全体的に考えたらその経済効果が百万ドルになる可能性は普通に有るのよ、あなた達の写真はプリンセス詩織も気に入るでしょうから。」
「断言出来るのですか?」
「ええ、綺麗な人の笑顔には特別な力が有ると話されていてね、まあ、その綺麗な人には皺だらけのお婆さんが含まれたりするのだけど。
 私達は写真の背景も伝えて行くから、そこにも興味を持って下さると思うわ。
 彼女が兄と慕う男性には妻がいますからね。」
「第二夫人の座を狙ってるのですか?」
「どうかしら、でも、このままあなた達三人が仲良しで居てくれることを願われるでしょう。」
「私は第二夫人として三人仲良く生きて行きたいのだけど、シャルロットの気持ちやジョンの経済力が問題なので…。」
「おいおい…。」
「ジョン、この国で一夫多妻は普通なの?」
「いえいえ、お金持ちが浮気相手を第二夫人と呼んだりして揉めることが有って、お金がないのに妻以外を妊娠させるなんてとんでもないことです。」
「そっか、でもジョンならお金の心配はいらなさそうだから…、シャルロットはどう考えてるの?」
「よく分かりません、ジョンもルーシーも大好きで…、ジョンは二股してると友達から言われますがルーシーの事情は理解していまして…。」
「ふむ、法的にはどうなのかしら?」
「ふふ、メアリーはご存じないのね、法律はそれに関わる人の都合によって決まるのよ。
 一応法律を定める時に旧宗主国の法をお手本としたのだけど、第二夫人や第三夫人を持ってる偉い人達が決めたのだから…、元々女性の立場は弱いでしょ、この国は。」
「男女の差別意識は有るみたいね、でもジョンからそれを感じることはないと教官達が話してたわ。」
「ジョンは優しいの、ハンディを抱えている私のことを守ってくれて…。」
「私もちっちゃな頃からずっと守って貰って、大きく成ったらジョンのお嫁さんにしてね、と話したのもずっと忘れないでいてくれるし。」
「あなた達が英語の学習に熱心なのもジョンの影響なのかしら?」
「ルーシーには別の事情も有るのですが、私はジョンに教えて貰えるのが嬉しくて、ジョンが入隊してから近衛予備隊は私にとって憧れの存在になりました、早く入隊させて貰えて嬉しかったです。」
「そこには、大人の事情が有ったのだけどね。」
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