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バトル-97 [高校生バトル-10]

「今日の話は少し難しくなるから、詩織と雅は聞き流してくれて構わないけど、質問が有ったら後で応えるからね。」
「はい、春子姉さま、お願いします。」
「では地域政党の話しから、要点は読んで貰ってると思いますが、再確認の意味で話して行きます。
 お父さんの市政をバックアップしてくれる市会議員を増やし、市政改革を進め易くすることが表向きの目的ですが、党員は地域を限定せずに募集し、各地方自治体在住の党員と連携して行くことを目指します。
 党員党勢の拡大に成功したら国政政党を目指し、勿論与党になることを目標に展開して行きますが、その第一歩を、敢えてこれから有権者になって行く高校生からと考えたのは、政治に対して関心の薄い世代で有る反面、しがらみが無く私達の主張を素直に受け止めてくれると思ったからです。
 高校生バトルとしてスタートしますが、直ぐに大学生社会人と広げて行くつもりで、ただ、その広げて行く活動に高校生が関わってくれたら、大人に言われて動くのではなく自主的に動き始めて欲しいと考えていますが、現時点でも、人数は多く無いですが地方の問題を何とかしたいと言う高校生の声が届いています。
 今までのバトルとは違い直ぐに参加者が増えるとは思えないですし、長期間に渡ってバトルが継続されるので未知の部分が多いですが、まずは動き始めてみないと始まりません。
 ここから、順を追ってとなると、まずは発起人の話しからになります、市長、お願いします。」
「うん、発起人には知名度を利用して立ち上がる時の力になって貰おうと思う、ただ人が集まり始めたら特に何かをして貰うという事は考えなくても良いと思うんだ。
 発起人会としては男女同数、年齢層は高校生以上でバラバラになるのが好ましいと考えている。
 一応、テレビ局へ呼ばれた時に知り合い、協力を申し出てくれた人達には趣旨を説明して打診してみようと思っているが、うちからは春子と三郎、私の三人とし、発起人会のリーダーは春子にと考えてる、その辺りをまずは検討して貰いたいのだがどうだろう。」
「春子をリーダーに三人と言うのは問題ないと思う、特にリーダーが若いと言うのは地域政党の趣旨にも合っている、で、親父が打診するのは何人ぐらい?」
「十人程度だ、受けてくれるかどうかは未知数だけどな。」
「男女比の調整は地元の著名人でするか、人選は市長が打診する人達の返事を待ってからにしよう、それまでに候補者のリストアップは進めておくが、全体の人数は多くなっても構わないよな。」
「社長、多くなると男女比の問題と、声を掛けた人と掛けられなかった人が出て来て微妙な問題が起こりませんか?」
「そうか、では三郎はどう考える?」
「そうですね…、今回は男女比を気にせず、早めに発表し知名度に拘ず公募で、著名人には個別に声を掛けさせて貰うってどうです、発起人はそのまま党員になって頂くということで。
 高校生が気付く前に人数が集まってしまい、春子姉さんの意図から外れる可能性は有りますが、なんならうちの高校生達には自分が声を掛けます。」
「市長は三郎の案をどう考えます?」
「そう言うスタートか…、まあ、実質的な発起人は私達なのだから、それも有りかな、一郎、公募のシステムはどれぐらいの時間で完成させられる?」
「そうですね、まず簡単な発起人登録システムを一週間後ぐらい先を目途に稼働させ、並行してセキュリティのしっかりした党員登録システムの準備を進める、発起人登録開始から党員登録開始までの期間は…、二週間ぐらいでどうでしょう?
 発起人の登録は一千万人ぐらい、党員登録は一億人ぐらいまで可能な形で用意出来ると思います。
 ただ、アクセスが集中した時にダウンする可能性は否定出来ませんので、その旨をアナウンスして置く必要が有ります。」
「それぐらいの余裕を持たせておけば安心だな。
 こそこそ発起人をお願いしているより手っ取り早いだろう、私は三郎の案に賛成だ。」
「下手に考えてるより動き始めた方が良いですね、春子さん一気にやりましょうよ。」
「ええ、発起人登録をしてくれた人の中からまずはボランティアスタッフを募集し…、市政協力会との関係を考えるべきですね。」
「市政協力会を新党の一組織としたら分かり易く無いかな、市政研究会のメンバーも党員になってくれるのだから、市政研究会も党内に取り込んで良いと思うわ、ボランティアで無い人には党費から報酬を支払う形でどうかしら?」
「友香さん、うちからの寄付は党へとしますか?」
「ええ、寄付だけでなく、党としても稼いで行きたいですね、市長選の感触を考えたら、党のグッズでも物が良ければ売れると思います。
 お金の流れは全て公開し、お金の掛かる提案に対してはそのお金をどうやって手に入れるかも考えて貰いましょう。」
「取り敢えず今は市政研究会の人件費とシステム構築の費用だね、市政研究会関連の費用は本来税金で賄われるべきだけど、まあ、うちと癒着した所でうちにメリットは無いと理解されてるみたいだから良いでしょ、大輔、どれだけ稼いでも使い道に悩む必要は無さそうだぞ。」
「だな、公園近くでは儲からない店を始めなくてはならないし、安い土地を買いまくって大地主になる計画も有る、子どもが生まれたら車も買い替えだ。」
「そうだな、公園の近くにキャンピングカーで利用出来る施設を作ってだな…。」
「次郎兄さん、話を戻すわよ。」
「あっ、御免…。」
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