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改革-03 [シトワイヤン-29]

現地スタッフとは舞姫さまグッズの製造工場を従業員に優しい形で立ち上げる方向で話を進め始めた。
ここのスタッフ達は元々貿易関係の仕事をしているので、マーケットのことは分かっている。
舞姫さまグッズの中でも高級品を中心に製造販売して行くと仮定して試算した結果、充分従業員待遇を良く出来るとの結論に。
その上で舞姫さまグッズの販売実績を教えたら驚きつつも納得し、もっと利益を出せるかもしれないと。
そして、彼らの貿易会社を中心に、王国のスタッフとも調整をしながら、舞姫フレンズ協力企業を増やして行くことで話はまとまった。

「貿易関係の仕事がメインだからでしょうか、スタッフの皆さん、概算とは言え試算が早く優秀な印象を受けました、そして、視野の広さを感じさせて下さいましたね。」
「色々な国を見て来ているのだろう、だから改革の必要性を感じてもいるという事なのかな。」
「姫さま抜きでは改革は進まないどころか始まりもしないと話してたわね。
姫さまの祝福を感じて、改めて人の愚かさを考えさせられたとか。
軍事費を減らせたら、もっと豊かな国になれるだろうとも。」
「軍事産業もそれなりに経済を回す担い手では有りますが…、平和な世界は軍事産業で儲けてる人にとっては好ましからざる世界なのかも知れません。」
「かもな、軍事的衝突が有ればより儲かる産業か…。」
「戦争が科学を発展させた歴史は有るのよね、姫さまの力で人々が優しく大人しくなると、科学の進歩は停滞するのかしら。」
「それでも良いと思います、今は軍事に活かされる技術より環境保全を目指す技術が重要、それなら、優しい人程、熱心に研究して下さるのではないでしょうか。」
「そうだな、こうしてる間にも砂漠化が進行しているという、地球を大切に思う気持ちがあれば…。
だが、その前に武装して自己主張ばかりしてる連中は、姫さまの祝福を感じることが出来るのだろうか。」
「自爆テロを命ぜられてた連中は、姫さまの祝福を感じて思い直したと聞いていますが、リーダークラスは冷静で自分の考えを変えないかも知れませんね。」
「現時点で姫さまの影響下にあるのは僅かだろうしな。」
「そんな連中は巡礼に来ないでしょうし、下手に来られても危険です。」
「社を破壊しに来る可能性はどうだろう。」
「下見に来て、ホログラム映像から影響を受けてくれれば良いのですが、いきなり攻撃ではどうにもなりません。」
「警備はしてるそうだが限界はあるだろうな。
姫さまは、自身のホログラム映像に、このエリアを守ってくれるよう、お願いしたと話していたが、どれぐらいの効果なのかは未知数だろ。」
「王国の社は、今も毎日長蛇の列と聞きました、ここの社もそうなると良いですが、そこを狙ってのテロが起きては…。」
「起こして欲しくはないが、もしテロが起きたとしたら、それだけ舞姫さまの影響を恐れていると言う事になるのだろうな。
ここでの初日に自爆テロを指示した奴は、すでに姫さまを恐れていたと考えて間違いないだろう。」
「そうね、姫さまの影響力は半端ではない、それを感じ取る知能を持ち合わせてはいたのね。
でも、暴力で何とかしようというのでは、やはり猿並みだわ。」
「あら、それではお猿さんに失礼ですよ。」
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