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起業-10 [シトワイヤン-20]

「あらっ、和馬さん、今お帰りですか?」
「地球市民党の連中がなかなか帰してくれなくてね、智里ちゃんは今日のデートどうだった?」
「今まで同年代のアメリカ人と話す機会が無かったので少し緊張しましたが新鮮でした。
でも、万里がいれば誰とでも直ぐに仲良くなれるのは、英語圏でも同じみたいです。」
「我らが舞姫は楽しめてたのかな?」
「だと思いますが、本当に何から話せば良いのかという感じで、私達の情報が英語で流されていないことを残念がられまして、今後の課題です。
取り敢えず日本語の本を渡しましたら、翻訳させ英語での出版が可能か検討させる、との事で愛華さんのスタッフと連絡が取れる様にして貰いました。」
「あっ、仕事の話も出来る子なんだね。」
「ええ、キャッシーは実業家を目指しているのだそうで、起業の話にも興味を示してくれました。
お互い話したい事が沢山あって、でも、まだそこまで英語に慣れてませんので愛華さんに手伝って貰ったりして、もどかしかったです。」
「そうやって英語に慣れて行くんだよ、今後も連絡を取り合うのだろ?」
「はい、主にメールで、電話の場合はテレビ電話でとお願いしました。」
「まだ、顔の見えない電話で英語のやり取りをするのに自信が無いのだね。」
「なかなか慣れません、英語で話す時は英語で考える癖をつけようとは思っています。」
「私とも英語で話す?」
「元気な時にお願いします、今日はずっと英語でしたので。」
「了解、英語で話しかけてくれたら英語で応えるよ。」
「お願いします。」
「キャッシーは『天から舞い降りた舞姫、鈴木万里』の英語版、売れると考えてるのだろうか?」
「DVDとセット販売にして世界中の人に、愛すべき舞姫の存在を知らしめたいと話していました。」
「はは、なかなかの日本語訳だね。」
「こういう雰囲気で話すんですよ、キャッシーは。」
「英語圏で売れると販売規模が一桁増える可能性が有るからな。
私の本ではたかが知れてるが、万里ちゃんならね、株式会社舞姫のロサンゼルス支社にするか、キャッシーを社長にして世界征服を目指すかだな。」
「舞姫の舞で世界が平和になれば、なんて夢みたいな話を普通に話しまして、そうなると英語版だけでは駄目なのですが、まずは英語版とDVDですよね。」
「多言語は一つの課題だね、英語版の進展を見ながら検討しよう。
地球市民党関連にも積極的にサンプルを流して行く事にするよ。
夢みたいな話でも進めてみないとね、沢山稼いで、沢山社会の為に使おう。」
「はい、キャッシーの話す売上額は始め円でイメージしてしまいまして、慌てて百倍してみて焦りました。」
「はは、普段使わない金額だったのだね。」
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