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情報番組-06 [シトワイヤン-06]

翌日の担当は康太、台本通りの流れから。

「昨日の話で、発起人会は党の裏方だそうね、康太くん」
「はい、党にはバランス感覚に優れた優秀な方が多く参加して下さっています。
党の組織構築や方針をまとめる作業に自分たちの出る幕は有りません。
自分の役割はシステムの維持管理です。」
「康太くんはその為に立ち上げた会社の社長なのよね。」
「名ばかりです、多くの方に手伝って頂きながら、教えて頂きながら、また、自分の負担が大きくならないように配慮して頂いてます。」
「ネット上の市民政党を管理する会社の社名が株式会社和馬で良かったの?」
「今の形に出来たのは和馬の人格と人脈あってのことなんです。
スポンサーの方々も和馬になら資金を提供できるという事で、女子たちは自分には目もくれず和馬にぞっこんですし。」
「四人で学習会を開いて来たのでしょ、康太は浮いたりしなかったの?」
「学習会は真面目に取り組んでいますのでそんな事は有りませんし、自分が彼女と付き合い始めてから、和馬たちは三人で遊びに行くようになったのです。」
「そうなの、そっちをもっと追及したいけど、今日は株式会社和馬の今後について教えてくれる?」
「現時点でサイトを維持して行くだけなら充分な資金が有ります、ただ、市民政党の将来を考えた時に、国会議員は無理でも、地方都市の市長を市民政党若葉所属として擁立出来ないだろうか、といった声が出始めていまして、その可能性を探っています。
今はバーチャル政党を名乗っていますが、地方でリアルに動き始める事を念頭に、党のグッズ販売などで資金を稼ぐことを考えています。」
「リアルで動き始めたら複雑になりそうね。」
「はい、そうなったらリアルな政党事務所を構える事になりまして、今でも、お金の事は全て公開していますが、更に分かり易くして行きます。
党員の方々も党の懐事情を考えた上で次の展開を模索して頂けたらと思います。」
「政治とお金の話は難しいけど、資金が無かったら何も出来ないのよね。」
「ここまでの収支は公開しています、バーチャル政党を作るのに幾ら掛かるのか、参考にして頂きたいです、それぞれの額に対して多いと感じる方少ないと感じる方様々でしょうが、私たちは問題のない金額だと考えています。」

梅子姉さんと康太の話は台本に沿っていたので、俺は口を挟むことなく見守る、緊張している康太にアドリブは無理そうだった。
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