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構築-07 [シトワイヤン-04]

パーティーが終わって。

「今日は、サイトで発表することを躊躇っていた様な意見を沢山聞けたわね。」
「ああ、今まで少し遠慮しておられたのだろう、でも、今日の話で複数の同意者を得てからの提案となる、党員もしっかり受け止めてくれると思う、これを切っ掛けに提案が増えるかもな。」
「それを党員たちで処理し切れるかどうかがポイントになりそうです。」
「大丈夫と言うか、党員が増えたら小さな提案はスルーされて構わないと思うんだ。
本当に自分の意見を党の案としたかったら、人を説得するとか、それなりの努力は必要になるだろう。
そして、そのことが自分達で作る市民政党としての根拠にもなる、一部の偉い人達が方針を決める政党とは違うからな。」
「そうですね、私が提案させて頂く時は、スルーされない様に頑張ります。」
「なあ、愛華はスポンサー、見つけられたのか?」
「見つけるというか、皆さん、今は状況を見極めたいという感じだったでしょ、党員数の増加がスポンサーになる条件だと思うわ。
会社のお金を使う訳だから、党員拡大の実績は必要でしょうね。」
「今はゲーム関係者が中心、そこに学生が加わり、今日のメンバーが支えて下さっているという構図ですが、投票だけに参加してくれる党員なら、すぐにでも増やせそうな気がしませんか?」
「投票しても何のメリットも無いぞ。」
「康太、見返りを求める様な人は党員とは言えません、メリットが無くても党費を払ってくれる様な方が本当の党員です。
私達の力で政治を身近に感じて下さる方を増やせると感じているのです。」
「その為には、やらなきゃ行けないことが色々有るよな、清香、グッズ制作はどうなってる?」
「和馬、焦らないで下さい、手伝って下さる予定の方々には、まず党員になって頂いて、私達が何をしようとしてるか知って頂いてる段階です。
単なる商売としてグッズ制作に取り組んで頂くことは考えていません。」
「そうだな、党の宣伝を始めるまでにはまだ時間が掛かる、党員でなくても着たくなるシャツとか、期待して良いのか?」
「党のロゴやマスコットキャラクターに良いものが出来ればと考えています、学生中心の作品に満足できなかったらプロにお願いするつもりです。」
「予算的には大丈夫なのか?」
「党のイメージを左右する重要なものですし、ロゴやマスコットキャラクターの出来によってグッズの売り上げが大きく変わると思います。」
「分かった、重要な先行投資だと認識しておくよ。」
「市民政党自体は営利事業ではないが、ネットの普及によって広告収入が得られる様になった、営利目的の事業でなくても運転資金は必要な訳だ、株式会社和馬にグッズ関連の部門を作る方向で、部長は清香で良いのか?」
「いえ、お任せ出来る人を見つけます、私達は小さい部署の長になるべきではないと考えています。」
「そうか、組織の拡大を考えたら当たり前のことかな。」

社長をお願いした康太には申し訳ないが、清香も愛華も雑用をしない方針、そして動き出した市民政党に対しては俺も含め特別な権限のない形を考えている。
俺達の役割は主に党員拡大へ向けての広報活動だと考えている。
党を縁の下で支える運営は、ひとまず康太に任せたので、俺達はデートの時間を減らす事なく学生生活を楽しんでいる訳だ。
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