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構築-01 [シトワイヤン-04]

国民たちは婚姻を中心とした民法の検討をしている。

「バーチャル王国ならではの意見が沢山出てきたわね、リアルで浮気や離婚に直面してる人もいるのかしら。」
「思ってたより、柔軟な検討が進んでるよな。」
「他人事みたいに話してるが、康太は大丈夫なのか?
元カノの出現と彼女の誤解、隙をついて康太を狙ってる子もいるのだろ?」
「なんか面倒になってさ、しばらく誰とも付き合わないって宣言したのだが、逆効果で女友達の数が増えてしまった感が有る。
なあ、実際の所、愛華と清香は和馬を独占したいとか思わないのか?」
「そうね…、話しても良い? 清香。」
「ええ。」
「私達が出会ったばかりの頃ね、和馬は私達共有のおもちゃにしようって話してたの、男子校出身者の人が新鮮でさ。
でも、一緒に学習したりする内にね、清香と二人でお茶する時の話題が和馬の事ばかりになったわ。」
「そうか…、そういうプロセスを踏むと互いにライバルでは無く仲間ということになるのか。」
「和馬は康太みたいに誰かれ構わず愛想よくしないしね。」
「いや、だから和馬はリアルでも人気度が低いのだよ。」
「それは外見で判断する女子大生目線でしょ、実際はそうでもないのよ、康太の情報源は偏って…、まあ私の情報源が偏って無いとは言い切れないのだけど。
康太みたいに女性関係が面倒な人より、私達にとっての和馬は最高、それだけで充分だわ。」
「この先リアルの民法と向き合う事になってもか?」
「ええ、だから王国内の議論は興味深い、一夫多妻を認めなければ国王の婚姻を認めないことになるでしょ、勿論そうなったら絶対王政の国にするけど。」
「私達の結婚は日常の常識を外れたものとして国民に届きましたが、そこから議論が深まり、五名以上の連名による法案作成に向けた意見が届き公開されています。
この法案作成までのプロセス、やはり市民政党若葉でも取り入れたいです。」
「取り入れるというより、党の柱にして良いだろ、党の方針を市民の意見で形成する、リアル政党にならなくても、党員が増えれば有権者に対して影響力を持てると思う、そんなレベルにはしたいよ。
和馬、ゲーム内での反応を考えたら、多少の初期投資をしてでも進めたいと思うのだが。」
「そうだな、具体的にどれぐらいの費用が掛かるのか、試算して貰うか。」
「初期投資ぐらいは何とかなっても、収入がないと長く続けにくいわね。」

それから、協力を申し出て下さってる方々とも相談した。
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