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村長-07 [シトワイヤン-03]

「ゲームだから、別にリアルの議会制度に倣う必要はないだろ。
村長に対する意見もゲーム運営に対する提案も、すべて五名以上の連名で出して貰うってどうだ?」
「個人的なリクエストには応じないのか、少数意見は?」
「元々、人と人とのコミュニケーションがテーマのゲームだろ、少数意見の尊重と言っても、四名程度の同意者を得られない人の発言は無視して良いと思うんだ。
こちらとしては五人の連名で出された意見を尊重し、調査や検討、その結果を村民に提示することで認めて貰う訳だ、投票システムを活用すれば村民の意識も把握出来るだろう。」
「何時でも村民投票が出来るのよね、上手く運用出来たら良いのかな、でも英国のEUからの離脱を決めた国民投票は考えさせられたわ。」
「多くの問題を抱えているのだろうけど、勢いで決めてしまったという気がしないでもなかったよな。
その判断が正しかったのかどうか評価出来るまでには時間が掛かる訳だが。」
「EUや国連に力があれば、EU離脱の大きな原因となった難民の大量発生を抑えられたのかも知れないです、でも大国の思惑が絡んで…、世界は大国の指導者により安定とは別の方向へ進んでいるのかも知れません、そして彼らは国民投票を選択するとは思えません。」
「数ある問題をいちいち国民投票で決める事は出来ないから、政治システムが有るのだよな。
本来は政治家がもっと冷静に判断し…、英国は問題が複雑すぎるから国民投票したのかな。」
「沖縄の県民投票も政治的決着が付けられなくて、ということかしら。」
「知事は普天間基地の現状維持が最善だと考え、政府としては辺野古移設を国民の反対が有っても最善だと考えてるのだろ、どちらにしても多くの人に嫌われる、それが出来ないと政治家は務まらないのだろう。」
「そうね、和馬が村人達から嫌われても、私は嫌いにならない様、頑張るわ。」
「あ、有難う、いきなりスケールダウンする様で申し訳ないが、小さな村なら市民からの要望、それに対する村としての考えを並べ投票、結果を踏まえての意見交換から法案をまとめて再投票というプロセスは可能だと思うんだ、議題は限られるだろうからね。」
「それが議会に代わるシステム、直接民主制ということでしょうか。」
「あっ、過疎地では議員の成り手がいなくなって…、人口が数百人の村だったかしら。」
「人口数百人って、高校の生徒会選挙の方が有権者多いぞ、そんな人数でも法に従って政治が行われているのだな。」
「利害関係は普通に発生するだろ、で、五名以上の連名による提案というのはゲーム内にグループを作って貰うという意味合いも有るんだ、同意者を求めることでグループの形成が促進され、そこから反村長派が大きくなったら面白いだろ、まだ村民はバラバラの状態だからな。」
「和馬、市民政党若葉でも同様の形に出来ないでしょうか、普通に個人提案を許していては収拾が付かなくなります。
党への提案や意見はグループ単位で寄せて頂く、個人的な提案でもグループメンバーが承認した上で有れば、ネットニュースのコメントの様にはならないでしょう。」
「そうだな、システム面はゲーム運営に携わっている人が協力してくれそうだから相談してみるよ。
ゲームで試してからバーチャル市民政党若葉で実践する、勿論、研究者たちにとっても興味が有る訳だ。」
「そりゃそうよね、架空の村を作って研究する様な人達ですもの。」
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