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市民政党-08 [シトワイヤン-02]

バーベキューの翌日、安藤さんがブログにコメントを寄せて下さった。

『多くの問題を抱える学校の問題を掘り下げ、改革案を考えてみませんか。
まずは教師の労働環境と教育の質とか。
例えば公立校に於いて教師の評価がどの様になされているのか。
生徒の学習意欲を掻き立てる教師と生徒を睡魔に誘う教師いる。
子ども達は授業という無駄に拘束されていないだろうか。
長くなりそうですので、今日はここまでにしておきます、バーチャル市民政党期待しています。』

「安藤さんのコメントを見て少し調べたのだけど、問題は多いのよね。」
「教師ってその実力を評価されるものなのか?」
「公立校ではそれ以前にやるべき事が多過ぎるという問題が有るみたい、でも生徒に教師の評価をさせるという考えが有って驚いたわ。」
「それはどうなんだろう?」
「予備校ならまだしも、学校で…、教師の評価基準って難しいよな、生徒に甘いと好評価になってしまうとか。」
「進学校なら問題ないと思いますが、そもそも机を並べて黒板を見る様な授業は必要なのでしょうか?」
「それは有る、自習能力が無ければこの大学入れないだろ。
俺は授業よりクラスメートに教える事で理解を深めて来たよ、楽しい授業は真面目に聞いていたが、それ以外は読書や予習に充ててたな。」
「教師は何も言わなかったのか?」
「なに、結果がすべてさ。」
「和馬が聞くに値しないと判断した教師と、楽しい授業をして下さった教師は、学校として優劣がつけられていないのですよね。」
「だと思う、清香はどうだった?」
「中三の頃に病気で一か月ほど学校を休んだことが有りますが、その休み明けの定期テストで始めて学年一位を取りました。」
「そういう人っているのよね、授業中ほとんど寝てるのに成績が良くて、アメリカの名門大学へ進学とか。
聞いたら、寝ているのではなく目を閉じて学術的考察を巡らせているのだとか、でも、涎を垂らしてたのよ。」
「公立小学校では、そんな子と分数の意味が把握出来ない子が席を並べているのかな。」
「康太は分数理解できたのね。」
「当たり前だろ、数量としての分数と割合を表す分数を区別出来ない様では、ここにいないよ。」
「あっ、塾のバイトはどうなの?」
「子どもの能力は様々だよ、同じ説明をして一回で理解出来る子がいれば、そうだね、三歩いたら忘れてるみたいな。
でさ、たまたま新聞で見たのがイエナプランという教育法、オランダで実践されてる教育法なんだけど面白いと思った、まあ検索してみてくれよ、名古屋市で公立校改革の動きが有ってその参考にしているそうだ。
それから調べてみたら、ドイツのシュタイナー教育とか、幼児教育として将棋の藤井聡太くんで有名になったモンテッソーリ教育とか、教育に対して真面目に取り組んでいる人達がいてさ。
うちの塾生達は学校で、大した工夫のない昔ながらの授業を受けてるという事実にたどり着いた訳だ。」
「そうね、安藤さんの、子ども達は授業という無駄に拘束されていないだろうか、という投げかけは心に響いたわ。」
「俺も調べてみるよ、ただ、見落としてたけど教育改革って地方行政が担う部分が大きいのかな。」
「ですね、国政レベルだけでは語れないのかも知れません。
そして、国が定めた法律に基づいて進める教育、特に公立学校に自由は無さそうです。」
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