SSブログ

黒猫組-10 [化け猫亭-20]

「例えば、教育改革、学習過程の選択肢を増やしながら、何の為の学習なのかを討論している。」
「難しい問題ですね。」
「本当に難しいが、偏った教育現場が有って良いというのが、猫桜会の主張なんだ。」
「偏った?」
「数学の苦手な子が理解出来ない授業を無意味に受けるぐらいなら、その時間を調理実習に充てた方が良い、そんな風に思える様な子は君の周辺にいなかったかな?」
「いました。」
「授業時間が長くて集中出来ない子を無理に教室にいさせる事で、忍耐力が身に付くと思うか?」
「中学時代は誰も聞いて無い様な授業が有りました。」
「だろ、そんな無駄をどう変えて行くか、猫桜総合学園で考え整理している。
大学入試に必要な知識と社会に出てから本当に必要な能力は違う、勿論職種によってもね。
今まで当たり前の様に学校で教えていた事を見直して行くんだ。」
「う~ん、教育と向き合う意識を改革していくという事ですか…。」
「ああ、他にも法改正を議論しているグループ、経済や外交を考えてるチームも有るが、そこから上がってくる意見をまとめて、猫桜会として世間に発信し始めている、藤井組長には猫桜会に於ける総理大臣みたいな立場になって貰っているんだ。」
「それにはどういう意味が?」
「どんな意見にも賛成反対は有るだろ、規模が大きくなった猫桜会でも同じだが、猫桜会としての判断を藤井組長にお願いして行こうとね。」
「うっ、簡単な事ではないですよね?」
「ああ、だからサポートもしている、でも、彼の判断を猫桜会の方針として発表しているんだ。」
「えっと…、彼は私と同年代で…、間違いは無いのですか?」
「間違った判断をする事は想定している、ただ彼の判断を尊重して次の展開が始まるんだ。
採用されなかったチームは、修正意見を考えたり、実行に移されて行く施策を検証して行く、勿論採用されたチームもね。
今、猫桜会で進めているのは大いなるシミュレーション、猫桜会が政権を握ったら日本をどう変えて行くのか、藤井組長をトップとしてね。」
「えっ、猫桜会を政党にするのですか?」
「それが可能かどうかも含めての実験、本当に日本を変えるには既存の政党では無理だと思わないか?」
「それは分かりますが…。」
「政党の体をなさない状態から、実現可能な政治改革を提案しつつ、猫桜会の力で出来る事を実現して行く、私は、ゴミレベルの野党以上の存在になるまで時間は掛からないと思っているよ。」
nice!(7)  コメント(0) 
共通テーマ:趣味・カルチャー

nice! 7

コメント 0

コメントを書く

お名前:[必須]
URL:[必須]
コメント:
画像認証:
下の画像に表示されている文字を入力してください。