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大下穂香-08 [化け猫亭-13]

「穂香ちゃん、しばらく前に高川さんから聞いたのだが、小夜ちゃんの猫田組は真面目に進行しているのか?」
「ええ、組員が増えましたので次回の番組内で発表するそうです。」
「暴力団ではないがそれに近い形態を取るのだろ、普通の会社ではだめだったのかな?」
「刺青入れてたりとか、今更堅気の仕事というのに馴染めない人もいるそうです。
風俗関係やお祭りのスタッフ的な仕事なら堅気感が弱いそうで、非合法の仕事を一切禁止されても抵抗が少ないそうです。」
「そういうものなのか…。」
「今は研修を受けたり、組長の運転手を交代でしながら今までの経験を猫田組長に話したり。
何でも夜の店を運営していた人がいるそうで、早ければ来月に一店舗目をオープンさせると話してみえました。
小夜さんは店員に人の心理を教えながらトレーニングしてみたいと、マスターは県警OBが務めるそうです。」
「健全な夜のお店だと、何か売りが必要じゃないのか?」
「女性組員の内二人は接客経験者で美人の部類に入るそうです、一応組員の体験談が聞けるというのを一つの売りにするそうですが、スタートの売り上げは警察官の方に頼る事になるかも知れません。
近くに警察の独身寮と組事務所が有るので、敢えてそこを選んだとか。」
「私達は行かない方が良さそうだな。」
「はい、口紅が付いたワイシャツに香水とタバコの匂いが染みついたスーツで帰られては奥さんが傷つくでしょう。」
「そっちの心配か…、化け猫亭とは大きく違うとして、小夜さんは店に立ったりするのかな?」
「警察官の武勇伝を聞きたいと話されていました、でも、店には元受刑者がいる訳で酔った警官と喧嘩とか…、それだけでも危険なのに近くには組事務所、心配ですよね。」
「なんか有ったら店員と客で小夜ちゃんを守るという事なのかな。
う~ん…、司法試験を考えて、敢えてそういう環境がプラスになると彼女は考えているのか…。」
「あっ、そうですね、たまに法的な視点で説明して下さいます。」
「さすがに化け猫クラブの面々は猫田組とは距離を置いているのだろうな。」
「そうでもないです、接待に使える高級感の有る店を提案している人もいます。」
「そういう店だと質の高い女の子の確保が問題だね。」
「化け猫亭とは違う大人の女性という事ですか?」
「ああ、うまく従業員を集められるのかな、風俗系の人脈は無いと思うし。」
「どうなのでしょう、組員の知り合いを呼べるかも知れませんし、番組を利用してアピールという手段も有ります。」
「そうか、小夜ちゃんは番組内で風俗の必要性を語っていたから、集め易いかも知れないね。
研修はきっちりやるだろう、彼女の事だから色々考えが有るかもな、我々は遠くから見守るとするか。」
「はい。」
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