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高松加奈-48 [化け猫亭-12]

「若年層再就職支援プログラム、応募状況はどう?」
「定員十名、すぐに埋まりました。」
「まあ、バックに三人の美女がいるのだから、働く気が無くても応募したくなって当然か。」
「どうでしょう、企業と新入社員のミスマッチが早期退職に繋がったかも知れない、という視点を強調して募集しましたが。
小畑さんの会社では、就職してすぐやめるパターン、有りますか?」
「有ったよ、新人教育に大きな力は掛けられないと考えていたからね。
でも、今年から少し変えたんだ、大人が当然と思っている事を、彼らは当然だと思っていないという前提で接して貰ってる、更に、やめたくなったら他の企業を紹介するからカウンセラーに相談して欲しいと伝えて有る。
それなりに能力が有ると認めて採用した子達だから、せめてグループ内で活躍して欲しいだろ。」
「そんな制度が有るのですか。」
「小夜ちゃんに言われて調整して来たんだ、今は実験的だけど、早期退職者に対する支援は加奈さんの指示で動いていると聞いたがな。
若年層再就職支援プログラムの状況を見て一本化も有りだと聞いてるよ。」
「少し話したことは有りましたが、そこまで動いているとは知りませんでした。」
「雑事で女神さまを煩わせたくないというのが我々の総意だからだろう。
早い段階で正規雇用から外れてしまうと、そのまま低所得で生活していく事になりかねないのだが…、就職する前に会社組織という物をもっと知っておいて欲しいと思うね。
まあCAT'S TAILの取り組みは正しい、もっと広がってくれないかな。」
「テレビ番組でアピール、全国放送でCAT'S TAILを掘り下げる企画が通ったそうです。」
「それは楽しみだね、大学生の頃から会社の事を学び体験する活動が全国に広がったら変わる気がするよ。」
「簡単では無いでしょうが、すでに桜さんの活動を番組で知って問い合わせは来ているそうです。
CAT'S TAILの四店舗目は京都になるかもしれません。」
「予算は大丈夫なのか?」
「私達と繋がりたいという中小企業からの問い合わせも有るのですよ。
テレビ番組はローカルですが、ネットは全国ですので。」
「ならば、加奈お嬢さまの活動も全国で?」
「CMの中には全国ネットで流されているのも有ります、スポンサーと条件が合えばこの地だけに拘る必要は有りません。
合宿所の形が整ったら田舎での取り組みもアピールしていきます。」
「拡大路線なのかな?」
「お金と相談ですよ。」
「ここまで拡大して来て問題は起きてないのか?」
「勿論、沢山起きてます、でもスタッフ一人一人がその問題と向き合う事で成長していると報告を受けています。
私からは子ども達の健やかな成長をお祈りしていますと。」
「う~ん、女神さまはお祈りするものなのか?」
「細かい事を気にされる方は大物になれませんよ。」
「はは、そうだな、だが、これから活動が広がって行くと女神さまとしての時間が長くなると思うが大丈夫か?」
「何とかします。」
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