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高松加奈-22 [化け猫亭-10]

「加奈さん、君のCM、凄く話題になってるね、坂田さんは大喜びしてたよ。」
「はは。」
「凄く自然な感じだったけど、あれは演技なのか?」
「まさか、演技なんて出来ません、あえて言うなら演出家の作戦勝ちですね。」
「どういう演出?」
「CMで使われたシーンは、撮影が終わったと思ってくつろいでいた時の映像なのです。
私が素人という事で色々考えて下さったみたいで。」
「成程、ネットの方も盛り上がっているが、色々大変じゃないのか?」
「ふふ、自称、僕さん達にお任せしてあります、流す情報は秘書に管理して貰う形です。」
「そうか、握手会みたいな企画は…、はは、する訳ないか。」
「自分が出過ぎない事で、私の価値が上がると小夜に言われていますし、女の子と握手をする為にお金を使う人の心理が分かりません。」
「君の僕達ならお金を払ってでも君と握手したいと思うぞ。」
「う~ん。」
「誰しもが自分好みの異性と付き合える訳ではないだろ、握手程度で発散出来るのなら問題ないさ。」
「そういうものですか。」
「そういうものさ、君は誰かのファンだったりしないの?」
「そうですね、イケメンアイドルは何か嘘くさくて…、知的な男性が好きです。」
「この前、放送された番組には男子学生で起業した人もいたよね。」
「いましたね、イベント企画会社とか…。」
「加奈さんとしては付き合いたくなる様な人達では無かったのかな。」
「はい、小夜とも話しているのですが、理系で才能有る人にマネジメント能力が無かったら残念だと思いませんか?」
「あっ、凄く良い商品を生み出せても販売能力が無ければ、という事だな。
苦手な事は人に任せれば良いのだが、その発想を持てずに埋もれて行くパターン、番組中、小夜ちゃんは正式に会社を立ち上げた訳では無いからか、あまり発言していなかった、本当はそういう話をして顧客を開拓したかったんじゃないのか?」
「ですね、ただ、まだ多くの顧客を抱えられる状態にはなっていませんので、そちらはネットで拡散して行くと思います。
でも、天才レベルとまでは行かなくても優秀な理系の男性と共同作業をしてみたいと、二人で話していまして。」
「顔やスタイルは気にしないのか?」
「嫌ですわ、ビジネスパートナーとしてですよ。」
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