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神沢祐樹-167 [高校生会議2-25]

「祐樹くん、取り敢えず本の原稿が完成したから、時間の有る時に目を通してね。」
「早かったですね、沢井さん、無理をしたとかは?」
「全然余裕よ、分担して書いたし祐樹くん達の文章を多く引用しているからね、写真を多目に入れて売り上げに繋げようとも考えて文章は控え目、詳しい話は二冊目以降で良いでしょ。」
「軽めの本なのですね、それで我々の名称はLento Quasi Vivaceに決定ですか?」
「LENTOをイメージしつつチームVivaceに繋がる、分かり易くて良いと思いますよ。」
「では…、本の著者として四人の肩書はLento Quasi Vivaceメンバーとしますか?」
「あっ、私は執筆には参加していないの、チームVivaceの組織編成とかをしていてね。」
「いや、柳井さんと祐樹くん絵美お嬢さまを含めた六人の共著としよう、Lento Quasi Vivaceを世間に認知して貰うきっかけとする事が本を出版する目的だからね。
柳井さんの写真も沢山入れるし、柳井さんならこんな事を思っていそうだと考えながら書いた部分も有るんだ。」
「天野さん、それって少し違う気が…、でも本の目的を考えたら六人の本というのがベストなのかな。」
「異色の六人組男女ユニット、話題性抜群だと思う、そのデビューがLENTO関連本という事だね。」
「片山さん、本の発表まで待たずにテレビデビューという選択肢を考えているのですが如何でしょう。」
「えっ、どういう形で?」
「自分達の目指す所を明確に示しながら、Lento Quasi VivaceやチームVivaceの結成をアピールして良いと思うのです。」
「そうか…、まだ実績ゼロでも…、先に知名度を上げておくのも有りだな。」
「祐樹くん、具体的に何か有るの?」
「LENTOのCD発売に関する取材を六人で受けて、CDの話をほとんどしないとかどうです、世界平和について語るとか。」
「あっ、そうね…、世界平和か…、最近、社会問題と向き合う様なメッセージソングがあまり出て来ないのよ、昔は反戦とか反原発とか有ったのに、まずは、お爺ちゃんに聴かせて貰った曲を、みんなにも聴いて貰える様にするわね。
う~ん、祐樹くんはJohn Lennonのimagineって聴いた事有る?」
「有りますよ、忌野清志郎のも、自分の周りの大人達にはそういうのを聴かせたがる人が多いのです。」
「LENTOが歌ってCD化とかは?」
「自分達の力量では、まだ早いです。」
「でも、私達の方向性を歌で明確に示すのは有りでしょ?」
「そうですね、有名なメッセージソングのカバーは難しいですが…、沢井さん、作詞は如何ですか?」
「オリジナル…、そう来たか…、う~ん…、挑戦してみようかしら、でも作曲は出来ないわよ。」
「それは何とかします、自分達は子ども向け第二集と学生生活を応援する様な曲を考えていまして、そちらを優先したいのです。」
「CDをどんどん出して行くって聞いたけど、そんなに簡単な事なのか?」
「ええ、今の時点で手抜き無しの録音が出来れば、軽く黒字に出来るそうです、地下アイドルと違ってレギュラー番組を持っていますからね。
番組には皆さんも出て頂きたいのですが、放送スケジュールは結構先まで決まっていまして。」
「それで、違う番組を利用か、でも本当ならCDの宣伝をする場なんだろ?」
「それを無視するぐらいで無いとLento Quasi Vivaceの存在感は伝わりませんよ。」
「ああ、そうだな…。」
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