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神沢祐樹-154 [高校生会議2-24]

「でも、柳井さん、このメンバーでチームを組むとなると、ここにいない天才や秀才に恨まれないかな?」
「それは有るわね、う~ん、岩崎高校生会議では持っている能力に関係なくチャンスを得られる反面、それが足枷になってるとも感じてた、一分で済む話を十分掛けて説明したりとかさ。」
「それは有るね、でも色々な枠組みが有って良いのだから、俺達はチームLENTOとしてスピード感有る取り組みを目指す、その為にはメンバーを増やして行くにしても選ばせて頂いて構わないだろう。」
「はは、天野さん、LENTOの意味と矛盾しますよ。」
「AllegroかVivaceぐらいかしら、チームLENTOだとLENTOのスタッフと被ってしまうし、祐樹くんどう?」
「そうだね、Vivaceは活発というニュアンスも有るからチームVivaceで良いと思う。」
「では、まずはここのメンバーで核を作って拡大して行きたいですね、自分は全然天才じゃないのですけど…。」
「私だって、天才タイプとは言われてるけど、実際に祐樹くんや一樹と話してると良く分からないのよ、だから自分の力を試してみたい、活かされない能力って無いに等しいでしょ。」
「だよな、俺も天才ではないが秀才としてこの場に呼んで頂けた、自分を試してみたい。」
「面白いですね、自分も参加します、でも、それに関する細かい事をここで議論するより、今日は祐樹くんがいるのだから、柳井さんが提示してくれた、天才という存在に対する分析をもう少ししてみたいのだけどどうかな?」
「片山さんは何か思う所が有るのですね。」
「うん、俺は趣味で将棋をやってるけど、棋士って天才的な人が多いんだよ。」
「分かります、岩崎の偉い人達は将棋好きな人が多くて、中学時代は良く遊んで貰ってました。」
「聞いてますよ、祐樹くんが倒しまくってたって。」
「でも、プロのレベルは違います。」
「はい、彼等は抜きん出た知的能力を持っています、ですから彼等が将棋ではなく他の分野でその力を発揮してたらどうなのだろうと思うのです。」
「そうですね…。」
「先日、中学生の棋士が、ベーシック インカムに興味があります、と話していたのには衝撃を覚えました。
彼の若さも有りますが、もし将棋という世界では無く政治とか別の分野で自身の能力を活かしたらと思ったのです。」
「でも、政治家なんて魅力的な職業ではないよね、みどりの風の人達は情けない野党の相手で大変そうだもの。」
「魅力か…、勝負の世界は厳しいのだろうけど面白いのだろうな、自分の力だけで上を目指すのだから。」
「祐樹くんは、自由競争の社会で会社を立ち上げたのだから楽しいでしょ、私はそれに乗っかって楽しみたい、チーム戦が好きなのよ。」
「棋士として稼げるのは生涯で十億ぐらいかな?」
「どうだろう、でも経済効果はかなり大きいと思う、活躍すればだけど。」
「祐樹くんを中心としたオフィス白川が目指しているのはそんな額ではないし、白川社長の跡を継ぐ頃には…、目標を岩崎レベルとして欲しいですよ。」
「はは、大きく出たね、今は岩崎の保護下にある様なものなのだけどな。」
「岩崎王国と強固な同盟関係を結ぶ強国にすれば良いのでしょ。
その為には、能力の高い人が魅力を感じないとだめだと思うけど…、棋士を目指す様なレベルの人が経済の分野に目を向ける環境が必要なのかな。」
「個人の利益中心ではなく、祐樹くんが提唱している、より高次元な社会を目指す取り組みに協力し易い環境だね。」
「うちの父は岩崎とは別資本で祐樹くんが動く事で、静かな競争を生じさせる事が出来ると話していたわ、ボランティア社員を始める時に、岩崎と同じ方向を向きながら、小さくても一歩先を行くような会社にしたいと話してた。」
「うん、禿げてる割に言ってる事はまともなのよね。」
「沙織姉ちゃんたら、半分デスってる…。」
「はは、でも私達の親という優秀な社員が築き始めた会社を、この先も発展させて行くには人材が重要だという事に間違いはない、私達がその人材になるという可能性を考えて良いと思うのだけど、どうかな。」
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