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神沢祐樹-55 [高校生会議2-14]

「人数が多いのに会社組織の構築は早かったよな。」
「はい、みなさんシステムを使い慣れておられるのでしょう、データもしっかり整理されて、各部署の進行状況が一目で分かります。」
「うん、昨日は本業がお休みの方々が熱心に働いて下さった様だね。
少し申し訳ない気もするが、まあ皆さん楽しそうだから、今は甘えさせて頂くか。」
「はい、完成した会社とは違う面白みが有るのかも知れません。」
「そうだね…。」

「…、皆さんの作業は、特に問題なく進んでいるみたいだな、絵美、このモニターは大きくて見やすいね。」
「はい、祐樹さまと二人で見られる様にと父が用意してくれました。」
「ホントに至れり尽くせりというか…。」
「祐樹さま、要望と言うのが新規で届いています。」
「ホントだ、なんだろう?」
「あっ、これは想定していませんでした。」
「だよな、音楽の時間に聴いた事は有ったけどピンと来なかったよ。」
「でも、無視出来ないです。」
「うん…、いまいち馴染みが薄いのは詞の内容によるのか発声の仕方か…。」
「そうですよね、大漁とか豊作とかは馴染みが無いですし、民謡の歌い方は学校では教えられませんでした。」
「でも、こうして日本の民謡にもスポットライトを当てて欲しいという要望が来ている訳だから、考えてみたいね。」
「民謡って昔のご当地ソングでしょうか…、柿川にも有りますか?」
「どうなんだろう、一度調べて貰おう…、そうだな…、新しく作っても良いよね、民謡だけに拘らずに…、もちろん民謡調のもだけど。」
「私達のオリジナルが有ると楽しいです。
皆さんに聴いて頂けたり、歌って頂ける様なのが出来ると良いのですが。」
「あっ、盆踊りが有ったな。」
「盆踊りですか、その様な風習が有ると聞いた事は有りますが。」
「俺も踊りは分からないが、曲は民謡と…、子ども向けの曲も流れていたと思う。」
「伝統的という訳では無いのですか?」
「ああ、うちの近所で行われているのは、昔から続いているものでは無く、地域の婦人会からの提案で数年前に始まったイベントなんだ。
特に柿川に関係する様な曲は聞こえて来なかったが、そういうイベントにこそ、郷土愛を呼び起こす様な音楽が有ったら良いと思うな。」
「それに合わせてみんなで踊るのですね。」
「ああ、民謡に対する要望から盆踊りを絡めてオリジナル曲の作成など、企画案をまとめてみるよ。」
「私は…?」
「盆踊りを少し調べてみてくれないかな。」
「そうですね、あまりイメージが湧きませんので検索してみます。」
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