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神沢祐樹-54 [高校生会議2-14]

「祐樹さま、昨夜、私の担当マネージャーと電話で話したのですが、彼女はテレビ出演をとても喜んでくれました。
中学の頃はオーデションに時間を取られたくないとの理由でテレビ関係を避けていたです。」
「そうか、俺にとっては良かったのかな、君が有名に成り過ぎていたらお近づきに成れなかっただろ。」
「ふふ、事務所の人達は驚いたそうですよ、祐樹さまをネットで調べたら柿川のアイドルとしてかなりの情報が見つかり、すでに伝説も。
一覧を送って貰いましたが、エピソードトーク用に整理しておく事を勧めてくれました。」
「伝説ね…。」
「祐樹さまと同級生だったという方は、小学生の時のアルバムを見ていたら、運動会の写真には自分より祐樹さまの方が沢山映ってたとか、お心当たりは?」
「まあ、有りうるね、知らない人達に沢山写真を撮られていたし、よそのお母さんとのツーショット写真もお願いされていたよ。」
「バスケでは、祐樹さまの出られる試合のみ観客の入場制限が掛けられた、と言うのは本当ですか?」
「うん、初めてレギュラーになった時は応援が多くて整理がつかなくなり大変だったんだ。
運営サイドがそれに懲りて、次からは整理券を配る様になった。」
「伝説のロングシュートというのは?」
「時間切れ間際に遠くからシュートしたのが、たまたま入って逆転優勝したんだよ。」
「たまたま、なのですか?」
「ああ、ロングシュートの成功率は低く無いが、たまたまさ。」
「シニア合唱団満席事件?」
「老人中心の合唱団は何時も発表会で空席が目立っていたそうなんだ、それでゲスト出演を依頼されて出る事になったんだ。
そしたら、その情報がすぐに広がってチケットはすぐに完売、本当の所は分からないが裏では五百円のチケットが五千円で取引されたという噂も、プロと比べたら可愛い話だけどね。」
「芸能事務所からスカウトは無かったのですか?」
「有ったけど、騒がれ過ぎるのに抵抗を感じてた頃だったからお断りしたよ、東京まで通う様な話だったし。
まあ、今回は絵美と一緒だし、自分の判断で仕事を選ぶ事が出来る立場だからね。」
「ふふ、初めに私が考えたものとは違いスケールが大きくなりましたが、その分楽しさも大きくなった気がします。
社長、そろそろ社長室に移動しますか。」
「そうだな。」
「祐樹さま、例を提示して皆さんからも、祐樹さまの伝説を募集してよろしいですか?」
「まあ構わないが、君の伝説も教えて欲しいかな。」
「えっ…、ふふ、私の伝説はこれから祐樹さまと作り上げて行くものですわ。」
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