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神沢祐樹-46 [高校生会議2-13]

「ねえ、祐兄、帰り道は一兄と何話してたの?」
「バスケ部の事だよ。」
「そっか、ねえ、部活の時は一兄の事をなんて呼んでるの、神沢先輩? 一樹先輩?」
「う~ん、今まで呼ぶ機会が無かったな…、優香は、どう呼んだら良いと思う?」
「お兄さまとか。」
「はは、絶対無理だな。」
「ねえ、絵美さんとはこのまま…。」
「そうだな、先の事は分からないが、今はこのまま仲良くして行きたいと思っているよ。」
「誰にでも優しい祐兄だけど、絵美さんに対しては他の人とは少し違うものね、妹としては複雑だけど。」
「また三人で遊びに行こうな。」
「それは絵美さんに悪いかも。」
「大丈夫だろう、彼女とはこの一か月間毎日会ってるし、これからは向こうの部屋も使う事になる…。」
「なんかな、大切なお兄さまが十六で花婿にって感じで、もやもやした複雑な心境はお父さんも同じなのかな。」
「別にすぐ結婚と言う訳ではないし。」
「そうだけど…、でも絵美さんの事はお姉さまと呼んだ方が良いのかな?」
「たぶん、喜ぶだろう。」
「う~ん、祐兄達が優しいから今までお姉ちゃんが欲しいとか思ってなかった…、でもモデルをする様な綺麗なお姉さまだから良いかな…。
ねえ、私にもモデルの話が出たけど、大丈夫?」
「大丈夫さ、しばらくは写真だけだから、基本は絵美に教えて貰うと良いよ。」
「うん、でもさ、遥香コーポレーションとはライバル関係かと思ってた。」
「はは、ライバルなんておこがましいよ、それにね、遥香コーポレーションは遥香さまの名の下に全国展開だけど、こっちはローカルから、まず柿川に東京とは違った文化を栄えさせたいんだ。
その為の商品は遥香コーポレーションも相談に乗ってくれる。
優香がプリンセス遥香の衣装を身に纏ってポーズを取る事も視野に入れているんだよ。」
「柿川に拘るのね。」
「ああ、元々ここは東京一極集中に疑問を持たれた岩崎雄太社長が指示を出し、安い土地を活用して開発して来ただろ。」
「えっと、過疎とか過密の問題に対する挑戦ね。」
「ああ、その成果は出ているが、更に文化面を発展させようと考えているんだ。
それには、優香の魅力が必要なのさ。」
「祐兄にそんなこと言われたら、もう…、でも絵美さんがいるのだから、あんましその手で女の子を誘惑しちゃだめよ。」
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