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神沢祐樹-44 [高校生会議2-13]

「今日は、ご馳走様でした。」
「いえ、今後とも家族ぐるみでお付き合いさせて頂けたらと思います、一樹くんも次は彼女と一緒に来てくれるかな。」
「はい、お願いします、彼女も来たがっていましたので。」
「今度はバスケの話も聞かせてくれな。」
「はい、弟の自慢話も良いですか?」
「もちろんさ。」
「では、失礼します。」

「祐樹、すごく惚れられたな、白川家に。」
「うん、色々と微妙な気分ではあるけどね、兄貴の目から見てどう思う?」
「確かに絵美さんは、お前の言う通り、良い個性を持ってると感じた。
女の子を避け気味にしていた祐樹が、突然デートしていたとの情報には驚いたが、今日会ってみて納得したよ。」
「でもね、彼女は男の子と付き合った経験が無いなんてレベルじゃなく、男の子と話した回数が極端に少なかったんだ。
これから色んな人と接する様になると気持ちが変わるかもしれないだろ。」
「はは、乙女の恋心を打ちのめし尽くして来た男とは思えない発言だな。」
「俺にとっては初恋みたいなものだから…。」
「そうか、あれだけ騒がれていると恋心も芽生えないものなのか。」
「兄貴みたいに中一で彼女作ってと出来なかったのは、今思えばそういう人が居なかったからだよ、一人に絞りづらい雰囲気が有ったしね。」
「まあ大丈夫だとは思うが、たまに遊びに行って弟が如何に良い男か自慢してやるよ。
もしお前以上の男がいたとしたら、そいつには間違いなく彼女がいるだろうから心配しなくて良いのさ。」
「はは、同じ事を多田社長にも言われたよ。」
「多田社長ね、結構大きい会社の社長なんだろ?」
「うん、近い内に岩崎雄太社長に会わせたいと話して下さった。」
「しかし、祐樹が社長って、初めはピンと来なかったが、遥香システム見てると皆さん熱心で、社長ってこういう存在なのかと理解出来た気がする。
やはり皆さんに協力して頂ける事は意識していたのか?」
「うん、多少はね、でなければ無理でしょ。
でも基本は兄貴が教えてくれたリーダー論だよ。」
「俺としては中学のバスケ部が上手く回ればという程度だったのだがな。」
「結局は人の心理とか考える訳だから同じでしょ。」
「大人達の心理も読んでいるのか?」
「まあ、何となく無意識に色々なバランスを取る癖は有って…。
人の和を崩す様なことは優香が嫌がると分かっているからね。」
「恰好の悪い事はしたくないという思いがお前を成長させたな。」
「そういう兄貴だって…。
結婚とか将来の話はしてるんでしょ?」
「まあな、女の子はそういう話が好きなんだ。」
「で、どうするの?」
「まあ、就職してからの話し、まだまだ先の事だな。
あっ、祐樹はもうお金の心配は要らないんだろ、白川家の跡取りとなるのなら十八で結婚も有りだな。」
「う~ん、兄貴は冗談半分で言ってるつもりだろうけど、白川社長はそれをマジで考えていそうなんだ…。」
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