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神沢祐樹-42 [高校生会議2-13]

「絵美、食事を取りながら会社の進展を皆さんに聞かせてくれるかな。」
「はい、お父さま。
法人立ち上げ作業は高校生会議の起業実習部が進めて下さっています。
私達は、遥香システムを通して確認していますが特に問題は有りません。
社員の雇用に関しては岩崎標準に合わせます。
岩崎グループ内移籍転職制度の枠内に入れて頂く事になりましたので、幹部社員の確保は問題無さそうです。
実際の業務としましては、飲食店を幾つか経営しておられる方と、ポスター及び新店舗開店時のイベントに、社長と私が出る話を進めています。
これをきっかけとして、柿川ローカルの歌手などを集めた芸能事務所を立ち上げます。
アマチュアの方にはセミプロとなって頂き、今までは自分達で企画運営していたライブなどを会社がバックアップして行く、社長の話では集客力の有るバンドは少なくないとの事です、そんな方々が活躍する場を充実させて行きます。
また、サークルの発表会運営を請け負ったり、イベントを企画出来ないかと検討をしています。
より芸能活動が活発な柿川市を目指しつつ、柿川から全国へとアピールして行きたいです。

こういった構想と並行して考えているのは、ハンディをお持ちの方が通われている作業所を支援する為の商品開発です。
地元の作業所では作業量が安定していないそうですので、弊社の発注によりその調整が出来ればと考えています。
商品としては芸能人のファン向けグッズを想定していますが、こちらに関しては岩崎高校生会議の障害者雇用チームが動き始めて下さっています。
まずは地元の作業所で作れる商品の検討ですが、ハンディの程度や状態によって可能な作業が随分違います、在宅での仕事も想定し、職種に拘らず、可能な事から始められたらと考えています。」
「絵美さん、それはボランティア的な活動になるのかな?」
「会社としては、作業所を優遇する形をイメージしていますが、きちんと利益をあげて行きたいと考えています。」
「ふむ、それで祐樹は資本金をどう活用して行くつもりなんだ?」
「まずはイベントとグッズ製作の資金、それと当座の人件費。
イベントでグッズ販売して行けば有る程度の利益を確保出来るとは考えているけど、いきなり大きな売り上げは見込めない、資金が上手く回り始めるまでが勝負かな。
でも、遥香コーポレーションの下請けに成れそうだからね。」
「そんな話もあるのか。」
「知り合いのお姉さんに話したら話が進んでね、障害者雇用は進めていても、もう一歩踏み込む所までは考えが及んでなかったそうで、協力したいと話してくれた。
それと、遥香コーポレーションではこれから男性向けの商品にも力を入れて行くそうで…、まあそういう事だよ。」
「なるほどな。」
「後、検討に入って貰っているのは、療養中の人のリハビリ用にグッズを作るキットを販売し、その完成後にこちらで買い取って販売というシステムが出来ないかという取り組み。
リハビリの種類にもよるだろうけど、自分が完成させた物が売れたらリハビリ中の励みになると思ってね。
岩崎総合病院の人も検討して下さっているんだよ、ベッドで長時間過ごす人の為になるかもって。」
「そうか…、そういう話だと例え赤字になってもやるべきなのかな。」
「いや、最初はもちろんマイナスからだけど、工夫して黒字にして広げて行きたいと思う、衛生面の問題とかハードルは高いけどね。」
「病院か…、看護師のお姉さんがらみということなんだな…。」
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