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神沢祐樹-25 [高校生会議2-11]

「祐樹、遥香システムはどうだ。」
「斉木さんの説明、分かり易かったです、さすがリーダーですね。」
「歌よりこっちが本業だからな、で、その子が噂のお嬢様なんだな。」
「すでに斉木さんが知る所まで話が広がっているのですか…、白川絵美です。」
「宜しくお願いします。」
「こちらこそよろしく、祐樹は俺達の弟分みたいなものなんだ、仲良くしてやってな。」
「いえ、私が何時も助けて頂いている立場ですから。」
「はは、だろうな、で、どう、遥香システムに触れてみて?」
「面白そうです、今は祐樹さまから少し応用を教えて頂いている所です。」
「斉木さん、俺らが触っているのは合唱練習用のサンプルページです、見て下さいましたか?」
「ああ、長谷ちゃんのアイデアなんだってな、ここからはどう発展させるつもりなんだ?」
「環境的に限られ、誰でも簡単にとは行きませんが、個人の演奏をUPし易くしたいと考えています。
絵美は、自分の練習用に録音機材を持っていますので、ソプラノパートを一人で歌ったものをUP出来ます…、多分…、今その説明をしていたところなんですが。
それに対して、先輩方からの指導が有ったり、それがお手本となったりすれば、それを聴いた他の人は方向性を掴み易くパートが早くまとまると思うのです。」
「う~ん、悪くはないが他の子の場合、ある程度の音質は確保出来るだろうか?
録音状態が悪いと音程も怪しくなるだろ。」
「その辺りは学校の機材を利用して貰う事に成ると思いますが。」
「そうだな…、市内に録音できる環境が増えれば…、カラオケボックスか…、まあこの先の課題としておくよ。
ところで、君達はシステムの基本操作、大丈夫か?」
「はい、それ程難しいものでは有りませんので、基本として教えて頂いた事は大丈夫です、な、絵美。」
「はい、誰でも使えるシステムという事が分かりました、奥が深いという事もですが。」
「来週は遥香システム基礎編の指導役を白川さんにもお願いする事に成る訳だけど大丈夫かな?」
「はい、運動部の方々に説明させて頂けばよろしいのですね。」
「宜しく頼むよ、ここの先輩達が部活関係なく仲が良いのは感じてる?」
「いえ、まだ…、祐樹さまのことばかり…、私は女子校出身なので男の方のお友達が出来た事が嬉しくて毎日ドキドキしています、まだ全然余裕が有りません。」
「はは、正直なんだな。
元から平和な高校だったのだが、合唱部が運動部に歌を聴いて貰ったり、運動部の試合に文化部が応援に行ったりしてるのだよ、美術部の作品には部活をしている生徒の姿を現したものが多いしね。」
「あっ、ミニコンサートの経緯を長谷先輩から教えて頂き、素敵だと思いましたが…、ではいじめの様な事は?」
「先生方も生徒達を大人として扱っている、それに応えられない生徒は僅かだと感じるよ。
文化祭の雰囲気は自分の高校の時とは全然違っていて羨ましかったからな。」
「それでは、私達はその伝統を受け継いで行かなくては…、いえ絶対受け継ぎたいです。」
「ああ、俺達はそれを支え応援して行くからね。」
「斉木さ~ん…。」
「おっと、呼ばれてしまった、また後でな。」
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