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神沢祐樹-19 [高校生会議2-10]

「白川さん、ミニコンサートはね、ミニミニ押しかけコンサートとして始めたの。
練習している曲が有る程度仕上がったら、部活の合間、運動部の休憩中とかを狙ってみんなに聞いて貰う形でね、より多くの本番を経験するという事が目的よ。
しばらくしたらスポーツの応援になる様な曲は練習中でも時間帯によってはOKとなり、そこにブラスバンド部や軽音部も加わる様になったの。
それが定着し始めた頃から、趣旨を理解してくれた生徒が、部活の合間だけでなく、落ち着いて演奏を聴く機会が欲しいと話してくれる様になってね。
それに対して文化祭だけでは物足りないだろうと生徒会が絡んでくれて、学校のスケジュールを見ながらミニコンサートを開く様になったの。」
「なんか素敵ですね。」
「でしょ、う~ん、白川さんはお知り合いが少ないのに一気に有名人だから早めが良いわね、自己紹介代わりにもなるでしょ。
三曲ぐらいすぐ披露できるかしら、伴奏は何とかするから。」
「日本歌曲かアリアかどちらが宜しいでしょうか?」
「そうね、アリア二曲、アンコールで日本歌曲ってどう?」
「分かりました、明日楽譜を持って来ます。」
「お願いね、明日は練習曲の調整やスケジュール管理についての説明をするわね。
遥香システムは知ってるでしょ、うちの部活でも今年度から導入される事になったの。
上級生でも慣れていない人が少なくないのだけど、みんなが慣れてくれれば校内最大の部員数を誇る、我が合唱部の運営が楽になると思うわ。
明日はその関係で岩崎高校生会議のサポートスタッフが来て下さるから騒々しくなると思う、それで、祐樹くんのファンも多いから一応覚悟しておいてね。」
「はい、私も遥香システムの学習をさせて頂けるのですか?」
「希望するレベルに応じてね、単に合唱部の一員として使うだけなら簡単だけど、本当に使いこなそうと思うと奥が深いのよ。」
「概要は聞いております、父の会社でも導入が決まりましたので早く身に着けたいと思っています。」
「なら頑張ってね、合唱の練習はだらだら長時間しないと言うのがうちの方針なの。
遥香システムに取り組む時間は充分有るわよ。
あっ、そうだ。
お~い、祐樹く~ん、明日は遥香システムの講習も有るからこっちに来てね~。」
「は~い。」
「さ、そろそろ部屋を締めましょう、お友達が待ってるわよ。」
「はい、失礼します。」
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