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板垣千景-18 [高校生会議2-06]

衆議院が解散されたのは遥香さまが海外へ出掛けられる直前の微妙なタイミング。
総理がそこを狙ったのかどうかは不明だが、色々事情が有ったのだろう。
解散を受けて、私がコメンテーターとして出ている番組では選挙に向けて各党からのゲストを招いての座談会開く事になった。

この討論に、私は今まで公にして来なかった、みどりの風特別顧問という肩書で参加。
この肩書は随分前に頂いていたが、選挙戦が始まるまでは特に使わないと決めていた。
普段の番組で公平な立場という印象を損なわない為だ。
討論の前半、私は聞く事に専念し各党の主張を確認。
後半は残り時間を考えながら各党の意見に対し賛成する所は賛成した上で反対意見も述べさせて頂いた。
番組終了後、すっかり顔なじみとなった番組スタッフと…。

「鈴木さん、私、ちょっとずるかったかしら。」
「はは、さすがでしたね、エンディングに向かうタイミングで、それまでの発言を引き取って整理、みどりの風の主張で締めくくって司会者に投げの返す、場慣れしてるとは言え見事でした。
残り時間を計算してたのでしょ、ずるいと言うより恰好よかったですよ。」
「嫌な女だと思われたのでしょうか。」
「良いじゃないですか、各党にどう思われようとも視聴者は味方ですから。
毎週見て下さっている方なら、千景さんの主張の意味はしっかり理解して下さっているでしょう、しっかり伝わっていますよ。」
「そうかしら…、ねえ、鈴木さんはみどりの風に一票入れたくなった?」
「もちろんですよ、千景さんが立候補出来ないのは残念ですが。」
「ふふ、私が被選挙権を与えられる頃までには、みどりの風が強固な体制を築き上げ、私が必要無くなるのが理想なんだけど。」
「そんな事言わないで総理大臣ぐらい目指して下さいよ。」
「あらっ、総理大臣って大変なのよ、判断力決断力がしっかり備わってない人が人気だけで目指す様な立場ではないのだからね。」
「はは。」
「利害関係が難しい局面での判断は不利益を被る人が出る可能性が有る、それを踏まえて決断して行かなくてはならないし、それが出来なければ政治家として不適格と言えるかも。
決断が正しかったかどうか、すぐには結果が出ない難しい問題も少なくないわ。」
「は、はい…、でも絶対普通の女子高生が語る内容じゃないんだよな。」
「え~、普通の女の子だよ~、双子コーデの写真見る?」
「お願いします。」
「どう?」
「お~、遥香さまと…、うん、遥香さまと双子コーデが出来るのは千景さんだけだよ、送って下さいませんでしょうか。」
「そうね、何時もお世話になってるから、これからもよろしくね。」
「は、はい!」
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