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板垣千景-16 [高校生会議2-06]

コメンテーターとして、一回目の出演は無難にこなせたと思う。
少し困ったのは女子高生最近の流行について。
全く気にしていない事なので一瞬戸惑った。
流行を追い求めるタイプではないので良く分からない、下準備でも見過ごしていた。
仕方がないので、流行に疎いが今着ている服はプリンセス遥香ブランドだと答える。
番組のスポンサーに岩崎関係も付いているから問題ないだろうと判断。
しばらく後に聞いたのは、プリンセス遥香女子高生向けの売り上げが番組放送後ぐっと上がったという事、改めてマスコミの影響力を感た。
その番組終了後、一休みしていたら、山田マネージャーと番組制作スタッフの所へ呼び出された…。

「板垣さん、今日はお疲れさまでした。
清楚な服装、穏やかな笑み、分かり易いトーク、今時の軽い女子高生とは一線を画しつつ、彼氏はいると明言。
今回の放送中から反響が大きかったです、今後も、出来れば隔週でなく毎週のレギュラー出演をお願いしたいのですが如何でしょうか?」
「下品な話題に巻き込まれるのは本意では有りませんでした、番組出演者それぞれに役割が有ると思いますので、私は冷めた表情しか出来ませんでしたが。」
「構いません、むしろそのポジションでお願いします、下品なアイドル崩れならいますので、そことは一線を画した知性派女子高生として番組の看板になって頂けると嬉しいです。
板垣さんがレギュラーで構わないという事でしたら、条件面は山田さんと相談させて頂きます、如何でしょうか。」
「そうですね、お返事は少し相談してからでよろしいですか?」
「はい、何時頃までに頂けるでしょうか?」
「一時間程度で結論を出せると思います。」
「分かりました、お願いします。」

すぐ誠に話し、お父さんへ電話、二人がレギュラーに賛成してくれたので、竹本市長など数名の関係者に連絡をした後、山田マネージャーが了解だと伝えに行った。

「千景、忙しくなるが大丈夫か?」
「大丈夫よ、連絡を入れたら、竹本市長は岩崎学園大学へ今までの実績だけでも特別推薦で入学出来ると思うが、番組レギュラーを真面目にこなしたらスーパー特別推薦も通るだろうって。」
「うっ、高二の終わりにほぼ大学入試が終わるって、あれか…。」
「私の為に調べておいて下さったの、市長は私が入試に時間を取られるより、市政やみどりの風に貢献する事を望んでみえるからだけど、私の将来も見据えてね。」
「う~ん、それでも毎週だと休みが取れなくなるし準備も大変だよな。」
「そうかな、今回の出演に向けてニュースを見て来たけど、ネタなんて似た様なのが多いわ。
一旦自分の考えをまとめたら、後は表現を変えて対処すれば良いだけの話題も少なくない、本当の意味で目新しい話題は大してないのよ。」
「はは、言われてみればその通りだな…、逆に言えば同じ過ちが無くならないという事か。」
「そう、だから自分なりの解決策を模索しておいて、似た様な話題が出る度に主張して行こうと考えているの。」
「頼もしいね~、議員に立候補したら、是非一票入れさせて頂くよ。」
「ふふ、まだ選挙権もないわよ。」
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